初心的英会話


2019年01月20日 初心者が初心者向けの英会話学習について考えてみる!

一年前の記念写真。 NAMMを利用した一週間の英会話実践訓練だった!


「初心者にいきなり言わせるのは無理があるんですけど!

英会話に関する初心者による超初心者へ雑談。
私はいつまでもこのまま英会話初心者のままのような気がする。というのも、昼間一人で自宅にいる今の環境では英語を口にするいわゆる「会話」状態を日常的に作り出せないからだ。そうなると、時々ネットで流れてくる英語に関する情報を拾い読みして知識を蓄えることが多くなる。なかなか実践に結びつかず苛立つ日も多いのだよ。そんな日々の中で拾った話や経験談を書いてみる。

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日本人が英語をしゃべれない原因の一つは日本の英語教育のシステムにあるという。では、その教育のどの部分が一番間違っているのだろうか?日本の英語教育は主に英文を読んで日本語化して解釈することが求められている。外国から届く英語の文書を理解するための教育。戦後日本が必要としてた教育だった。つまり英語→日本語の方向性で長年教育されている。しかし、この教育だと会話は含まれてこない。あくまでも英文を理解するだけのこと。最終形は翻訳・解釈した日本語となる。

日本人がいない場所へ海外留学すると確実に英会話が身につく。生活するために必然的に日本語で考え→英語化して会話することが要求されるからだ。日本語→英語の方向性に思考と実践が必要となる。つまり、日本で施されている英語教育の真逆を行えば英語を話せるようになるという理屈。常に日本語で考えた内容を「英語化して口から出す」を繰り返すのだ。これには中1中2の英語知識で充分に対応できる。英会話の90%は中1中2に学習したの英語知識でクリアできるという。

などという理屈はよく理解できる。しかし、その日本語→英語の環境を自分作り出すのは至難の技だ。これを無料でなんとかしようと思ってもそうは行かない。そこには必ず会話する相手が必要だからだ。ただで相手をしてくれる便利なネイティブなんていやしないし、まず初心者にとって相手を見つけるのが難しい。簡単に相手が見つかるようであればその時点ですでに英会話はできるように成っているはずだし。結局、初心者はある程度のコストを支払ってその環境を手に入れるしかないのだ。私の知るいくつかのスクールだと3か月で20万円〜40万円といったところだな。

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英文法についての基本的考え方。
英会話は、日本語と違い明確に主語、動詞、目的語が明示される。日本語は主語や目的語が消えても成立する場合が多い。日本語では「行く?」「いくいく!」などと動詞だけで通じることがある。しかし、英語では成立しない会話だ。英会話の場合は「Are you going with me?」「Yes! I want to go with you!」最低でもこうなる。先程の日本語の会話を英語で書くと「Go?」「Go! go!」となり、英語の文章として成立していない。

日本語は、会話する者同士の関係で理解が成立すれば良い言語。前提条件がわかっている場合、その会話は二人にとって主語が必要なくなる。例として「I love you.」は「私はあなたを愛しています。」と英語では表現するが、日本語では「愛してる。」だけで成立する。誰が誰に対して言っているのかが、会話しているお互いにとって明確だからだ。

しかし、英語の場合は前提条件がわかっていてもすべてを説明しなければならない。それにはキリスト教的思考が含まれているからだ。キリスト教では、人の行動や言葉はすべて神が記録しているとされている。そして、死後に天国への階段を登りきった時、生きている間のすべての行動や言葉が審理され、天国行きか地獄行きが決定される。そのために・・・。記録された言葉があとから理解されやすいように「誰から誰にいつなんのために伝えられたのかの説明的会話」が必要とされているのだ。英会話の細かな時制もその意味を持っているのだろう。

一例として天気がある。「いい天気だね!」は「It's a fine day today!」となるが、日本語では「その時のその場所で空を見上げて相手に言う」ので「いい天気だね!」が成立する。英語では「良い天気なのはいつなのか?」を明確にしなければならない。しかも「It's」が頭に必要となる。これは「神が起こしたこと」に対する意味だ。時刻に対しても「It's 7 o'clock.」と伝えるが、これも時間を司っているのは神だからという発想。ということは「It's」という表現は英会話にとても重要ということなのだ。日本語では「いま何時?」「7時!」で成立する会話も、英語では時間を聞かれて「7 o'clock.」と答えるのは間違いとなる。「It's 7 o'clock.」が正しい。「It's」を忘れないように!

私の経験で書くと、アメリカの一週間ホームステイで Henry家に世話になった帰国日、空港へ車で送ってもらった時のこと。空港に着いたので車から降りてトランクを受け取りつつ Henry へ御礼を一言と思い伝えた。「I appreciate you!」するとHenryは不思議そうな顔をして「What for?」と言った。「私はあなたに感謝します!」と伝えたのに「何に対して?」と聞かれたのだ。何が間違ったのだと一瞬考えましたが、「そうか!具体的にあなたの何に対して感謝しているのか内容が入っていなかった!」と気づいて、「I appreciate you for your hospitality!」と言い直したところ「Oh! You are welcome!」と返ってきた。これで無事にお別れができた。

この例からわかることは英会話では日本語で言う「空気を読む」とか「行間でなんとなく理解してよ」の部分が欠如しているのだ。理解させたかったら全部説明しなければならない。英語が「説明の原語」と呼ばれる所以である。日本人としては少々面倒な話だが、これが単に言葉だけでなく「思考的英語化」であると考える。この文法に対する思考がクリアできなければ、英会話は話せるようにはならないのだ。「英語脳」ってこういうことなんだな。

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英語による日本亡国論も存在する。日本人は日本語を使えばよい。来日した外国人から英語で話しかけられドギマギして劣等感にさいなまれる必要はない。堂々と日本語で答えればよい。ここは日本である。彼らの方が日本語を学ぶべきである。という考え方もある。英語の侵略によって日本全体が「英語教育」のブームになっている。それが蔓延することが果たして日本のためになるのか?さらに、乱立する怪しい英会話スクールによる被害も出ている。大抵のスクールは「3か月でペラペラ」になると広告していたり「20日間でペラペラ」とか「7日間でプラペラ」なんてのもあるが・・・そんな訳はない。

実際に体験としてスクールで大特訓してみたが3か月でたどり着くのはこの歳になると「英会話の入り口」までだ。そもそも「ペラペラ」に明確な基準は無いが、実感として「ペラペラ達成感」はなかった。自分の体験を振り返ると、若い頃に英語学習した知識はほぼ消えていたので、まず3か月掛けて最低限の文法と発音を学び直しただけ。さらに1か月掛けてヒアリングの特訓をしてようやくなんとかギリギリ行けそうかなと思えるように成った。それは「英語」に対する抵抗感の壁を低くしたに過ぎない。そして直後実際にアメリカへ一人旅してみると、確かに会話が聞きやすくなっていて会話もある程度成立してたが「ペラペラ感」は持てなかった。

アメリカの家庭に初めて足を踏み入れて最初に感じたのは挨拶の後「Would you like some coffee?」と聞かれた瞬間のことだった。「あっ!本当に習った通りに言うんだ!」とね。聞き取れたことですぐに「Oh! Thank you! I would like coffee and cream!」と返して会話成立。聞き取れることで自分の英会話は進化すると感じた瞬間だった。

その後、日々メールやネットで手に入る英語の情報に接して、毎日何らかの英語を口にするようにしてみた。ここから先は「常態化」するための行動である。毎日なるべく英文を読み口に出すことを習慣化する必要がある。初心者は一週間もサボると口が回らなくなるので、筋トレをやり続ける必要があるのだ。老人の日々の散歩と同じこと。幸い、iPhoneアプリでも英語教育用のものは多く存在している。それらを活用するのもアリだ。発音まで示してくれるし。安い金額でなんとかしようと考えているのならね。でもこれは続かない。やはり直接指導を受けて「自分の知識の問題点」を洗い出してもらわないと自分一人で学習するのは難しい。一番の難点は「自分の発音の間違いを細かく指摘してもらう」ということがアプリではできないからだ。

例えば、微妙な発音の違いは直接の指導でも難しい。私はネット経由の英語スクールで「work」の発音がなかなか完成しなかった。それをスクールでも指導もされたが、ネイティブに直接習ってもなかなかクリアできないこともあるってことだよ。最終的にはネイティブが発音の指導をしている市販のDVDを観て5分で「R」の正しい発音が理解できた。2か月以上まともにできなかったことがたったの5分でクリアなのだ。結局、学ぶ意志と教材によるってことなんだね。スクールの指導が正しいとは限らないってことだ!

日本人に難しい「Really」の発音は、指導を受けないとなかなか発音できない。正しい発音を指導されると5分の練習で身につく。これは私自身が経験済みだ。某日本の女優がアメリカ映画に出演するにあたって、発音の指導をアメリカで受けた。指導したのは日本とアメリカのハーフであるネイティブ。日本人の発音のどこが弱点なのかを知っている先生だ。指導後すぐにその女優は「Really」が正しく発音できるようになり、その嬉しさでやたらに「Really!」を頻発していたとか。私自身もその先生に「Robben Ford」の発音を訂正された経験がある。「Larry Carlton」も日本人には難しい発音だ。

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私が英会話を学び始める5年前に母親を連れてラスベガスへ遊びに行った時、いままでは私が外国人と英語で話している姿が想像できなかったと言っていた。そりゃそうだろう。私が実家で生活していたときには外国人なんて一度も見たこと無いし、ましてや勉強の時以外に英語を口にすることもなかった。まずはアメリカ入国の際、イミグレでのちょっとしたドタバタがあり審査官に当時は片言だったがなんとか対峙していたのでね。この時気づいたことは、相手の言っている英語をしかり聞き取ることが出来ればなんとかなるということ。なかなか自分で英語をしゃべるのが難しくても聞き取れさえすれば対応できる。ただ、聞き取るためには自分が発音できる必要がある。自分が発音できる単語だけ聞き取れるからだ。

英会話初心者にとってとても難しいことではあるけれども、話す必要があるネイティブの相手を見つけることがモチベーションには最適だと思うのだよ。私は英会話を習い始める前にネットで外国人の友人たちがたくさんできた。その人々といずれは会って話をしたいということと、相手も日本に来て私に会いたいという両方の思いが重なって「そろそろ英会話ができるようにならなきゃ!」とモチベーションが出てきたのだ。で「そろそろ」というのは意味がない考え方だね。いつまでも「そろそろ」では解決しない。林先生のいう通り「今でしょ!」が重要なんだよ。私の場合は勉強しなきゃと思いついてすぐに「ホームステイさせて!」とHenryにメールで申し入れし、すぐに英会話を学び始め、4か月後のエアチケットも買った。このようなことを実行しない限り、日本で一人でいくら努力してやろうとしても英会話を学ぶのは難しいね。いつまでも「その日」はやってこないのだよ。

よくある世間のパターンは・・・。
「若い頃バンドやってたんだよ!またバンドやりたいなあ!」と言っている人はほとんどそのままで再開することはない。またやりたいと時々口にするだけ。ほとんどの人は「英語喋れるようになりたいんですよ!」という。でも口にするだけで結局何もせずそのまま放置。一生そのままで過ごすことになる。私が英会話を習ったということ聞きつけて「どうやったら英会話できるようになりますか?」と聞かれることも多いのだが、ある程度の方法を教えても、その後できるように成ったとの報告は一度も聞いたことがない。 10年間も英会話教室に通っている知人は今も英会話できないで困っている。その知人に試しに「Really」を発音してもらったら正しく発音できなかった・・・。10年間も一体何を習っているんだろう?

英会話初心者用スクールのセミナーに参加したことがある。そのスクールを宣伝するために2時間ほどでその気にさせるデモ・セミナーである。60歳定年を迎えた人々も多かったのだが「オリンピックでボランティアやりたい」と積極的な方も多かった。東京ならではである。そのセミナーの内容は実際にそのスクールが教える教材の一部分を取り出して実際にやってもらうのだが・・・。「D の発音を覚えましょう!と初心者へ出された単語が「Dollar」だった。私は思わず「えっ?」 と驚いてしまった。確かに初心者も「D」の発音はできるだろうが・・・案の定私の周りでカタカナの「ダラー」が響き渡っていた・・・。そもそも「Dollar」はLとRが有って初心者にいきなり言わせるのは無理があるんですけど!

なんてね。色々思いついたことを書いてみましたけど・・・・。英会話やってみます?


本日の結論
最近、ヒアリング力が劣化した気がする! 日々の訓練は大事なんだよ!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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