馬鹿的鮨六種

2017年04月01日 一年間の沈黙を破って新登場!


業界初 FCKS 搭載 (FULL CHOICE KNOB SYSTEM)



「業界初 FCKS 搭載」

あなたが寿司屋のカウンターで寿司職人に「次はトロ握って!ウニもね!」と次々にお好みでオーダーするように、ボリュームノブにもその機能を持たせられないのか?その発想から遂に完成にたどり着いた!業界初 FCKS 搭載 (フル・チョイス・ノブ・システム)ブースター! その日のステージ気分に合わせて気軽にノブを取替えられるよう、初期ロットには精密加工した原寸大握り寿司ノブ六種付属! その名も「SUSHI-BOOST」新登場!

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開発経緯

御台場のガンダムを見つめ「原寸大」という幻想に取り憑かれた私は、その幻想をペダルに生かせないか?と妄想し続けてた。そして1年前の2016年4月1日、それは実現した。ついに「巻駆動TWIN CUSTOM」として「実物大の巻物寿司サンプル」をノブとして採用したのだった。

作って欲しいとの要請が数名からあった。しかしノブ加工に時間がかかり、追加製作する気にはなれずプロトタイプを製作するだけで力尽きた。さらに実物大故にケースも大きくなり、ボードには納まりにくいという欠点を持っていたペダルだった。サウンドは素晴らしかったのだが・・・。


その後「握り寿司」をモチーフにしたいとの欲求から、ノブに小さめ握り寿司食品サンプルを採用した「鮨駆動」を開発して6台ほど製作してみたが、やはり「原寸大」という欲求をクリアするには遠いものだった。だが、仕上がりとしての可愛らしさもあり、Mr. Larry Carlton に手渡した際「So funny!So funny!」との評価を頂いたのも事実である。


Blue note TOKYO 楽屋にて。


あれから1年。私はさらに自分の中で「原寸大」を醸成し続けていた。その後、アイディアが浮かばないまま本年3月に入り、近づくエイプリルフールに対して「そろそろどんげかせんといかん!」とアセリ始めていた。(ちなみに「どげんかせんといかん!」は鹿児島弁です。宮崎市では「どんげかせんといかん」と言います)

実は原寸大握り寿司食品サンプルをペダルのノブとして採用した場合、物理的な制約がありレイアウトがとてつもなく困難なのだ。コントロールノブは回転させるのが前提条件なので、細長い握り寿司はその回転半径に他のノブと交差しないようレイアウトしなければならない。

握り寿司は、1個だけでは寂しいたたずまいがある。やはり数種類のバリエーションが揃ってこその握り寿司の風情なのだ。しかしペダル上に複数置くためのスペースを作り出すことは困難だ。それをクリアできる手立てはあるのか?やたらに横長のペダルを作ってみるとか考えたのだが、それでは実用性がない。あくまでも「使えるペダル!」であることが最低条件である。

やがて原寸大握り鮨ノブ妄想は、突然のひらめきによって実現化への扉が開かれた!複数の握り寿司をノブにする。ペダルのレイアウトの制約をクリアする。ペダルとしての性能も必然。これらをすべて盛り込んだペダルとは・・・。

まず、発想を切り替えた。複数の原寸大握り寿司食品サンプルを一気に全部使う欲望を捨ててみたのだ。すると見えてくるものがあった。発想としては「着せ替え型原寸大握り寿司食品サンプルノブ」ということになる。複数のノブを用意し、それを気分によって付け替えるのはどうか?極端に言えば、曲ごとにその気分でノブを取り替えるという事も可能となる。(マジかよ?)

そして遂に行き着いたのが「1ノブのブースター」という選択だった。1ノブであればノブが干渉し合うことは絶対に無い。オプションで複数の原寸大握り寿司食品サンプル・ノブを準備すればよいだけだ。そう思いつきすぐに試作へと取り掛かった。

まずはノブの材料探しだ。これはすぐに100円ショップ・ダイソーで見つかった!問題はノブとしての加工である。前回はかなり苦労したが、今回は思っていたより条件が悪くなった。まずは、握り寿司の形態を思いうかべていただきたい。あのシャリの部分に小さめのノブを埋め込み加工し「原寸大握り寿司サンプル・ノブ」に仕上げようと考えていたのだが・・・。観察すると。シャリ部分のサイズが思っていたより小さかったのだ。彫り込んで小さいノブを仕込むだけの余裕はなかった・・・。

となれば、ボリュームポットのシャフトを直接差し込むしか手は無い。しかし、固定できるのか?という難題が横たわっていた。ノブは簡単に交換できる状態にしなければならない。簡単に取り付けられて、なおかつ簡単に取り外し出来無ければならない。固定してしまうプロ用瞬間接着剤は使えないのだ!もちろんネジ止めも出来ない。その相反する条件はどうやってクリアできるのか?しばし考え込んだ。

そこで出した答えは「ええいやっちまえ!」であった。寿司サンプルの裏側から6mmのドリルで垂直に彫り込んだ。数回に分けて深さを確認しつつ、ポットのシャフトを差し込みピッタリになるまで3回の調整で済んだ。使うシャフトの太さは6.3mmだ。ほんの少しシャフトが太いことで樹脂製鮨サンプルは吸い付くように密着した。摩擦力の勝利だ!大成功!

次に12mmのドリルでその入口を少し掘り下げた。これはペダル上に設置した場合、コントロールポットのナットに干渉させずペダルトップ面への設置性を高めるためだ。解りやすく書くと、鮨サンプルをペダルの上に設置した場合、通常の設置方法だとトップ面から浮き上がってしまい「握り寿司が置いてある感」が遠くなるからだ。精密さが要求される作業となったが、これも問題なく処理が終わった。

基本的な加工処理方法が確立できたので、他の種類の鮨サンプルも同じように加工を施した。6種類の鮨サンプルを揃えたことでバリエーションを楽しむ環境が整った。ケースは鮨の色を鮮やかに見せるためにブラック塗装を採用した。もちろん、クリーン・ブースターとしての機能も問題ない。非常に気持ちよくブーストしてくれる!当社製品「SHIVOL」の機能も盛り込み「音量減」機能も使えるようにした。つまり、ブーストさせるのとは逆に音量を下げる使い方もできるのだ。





どうしても鮨ノブが恥ずかしいというギタリストのために、
オプションでノーマル・ノブも用意した!(本末転倒だ!)



本日の結論
なんてね!本日はエイプリルフール! しかし、ちゃんとクリーンブースターとして作動します!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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