盲点的長椅子

2015年12月05日 ル・コルビジェ LC3 の盲点は!


LC3用はこのようにコンパネをカットする!



「エラスティック・ベルトの交換が必要になりますよ!」

今から約3年前の2012年12月に、当家では憧れだった「ル・コルビジェ」デザインのソファー「 LC3 」の二人用と三人用を購入しました。その昔は数百万円もするソファーだったのですが、長い時が過ぎ、ル・コルビジェのデザインに対する版権が消えてしまい、どのメーカーでも作ることが出来るようになったので、最近は価格がかなり下がってきました。本革仕様でなければ数万円で手に入りますね。当家は本革にこだわり、ハードな座り心地を求め特注となったので思ったより高めの出費になってしまいましたがね。


フレームはステンレスで細く、スプリングは「エラスティック・ベルト」と呼ばれる伸縮性があるベルトなので、椅子全体はとても軽く作られています。下の画像で、黒いベルトが編まれたように設置されていますね。これが「エラスティック・ベルト」です。使用開始時期はとても快適でした。

ところが・・・。設置して1年半を過ぎたあたりから急激にクッション性が悪くなったのです。なんだかなあ・・・クッションのへたるのが早いなあ・・・。と思いつつもそのまま使い続けておりました。そして1週間ほど前、ソファーをバラしてみてビックリしました。一番下でクッション性を保有していたはずの「エラスティック・ベルト」が伸びきってしまい、ダラリと床に着いているのです。これでは全くクッション性が確保できませんね。

そこで「エラスティック・ベルト」の交換を考えました。まずはネットで調べてみると、安いところでは二人用と三人用合わせて5,000円のものが見つかりました。ただし、そのショップで買ったユーザーにだけ販売すると書いてありました。となれば自分が買ったショップに連絡してみるべきですね。やってみました。すると・・・。

「エラスティック・ベルトの交換ですね?ご注文いただければ準備出来ますよ!お値段は送料を入れて2万円です」えっ?なんで?なんで?あっちのショップでは5千円。こっちでは2万円。あまりにも価格差がありすぎますね!そこでさらに考えました。エラスティック・ベルトを取替えても、また1年くらい経てば同じような現象が出てくるでしょう・・・。それを延々繰り返すのかい?何か根本的な対策はないのかい?

そこで、ダメ元でもいいからと計画を立てました。へたったエラスティック・ベルトを取り外して、全面ベニア板に取り替えるっちゅうのはどうだ?長椅子2脚分の面積を測り、必要部材を書き出してみると15mmコンパネ2枚でクリアできることが分かりました。そこで図面製作!


LC3 3人用のカット指示書です。ノコギリの歯の幅も計算済み!

近所のDIYに行き、ベニヤ板を購入しつつカットサービスをやってもらいました。会員カードを持っているのでカットは無料なのです。まずは二人用のカットをお願いして一旦帰宅。セットしてみると・・・。おおお!!!ぴったりぢゃん!購入初期のクッション状態に戻っています!座り易さが復活!

翌日、今度は三人用のカットをしてもらいこれまたすぐに設置。使用状況には全く問題なし!ちょっと硬めの座り心地が好きなのでとても快適です!ただ・・・加えたベニヤ板の為に椅子全体の重量が重くなってしまいましたが、これは物理的にアタリマエのことですね。

ベニヤ板を設置すると、クッションとの隙間に僅かにベニヤの色が見えました。これはカッコ悪いので、黒いツヤ無しのテープをベニヤのエッジに巻きつけて目立たないように処理。無事に見た目も問題無く仕上がりました!総費用は 3,193円でしたよ!

さて、ここで皆さんもうおわかりですね!
多くの人々に「ル・コルビジェ LC2」や「ル・コルビジェ LC3」が憧れだった時代が有り、そのデザインに対する著作権が消えた今、多くのメーカーがこのデザインで製造しています。価格もピンきりです。しかし、どのメーカーのサイトを見てもエラスティック・ベルトが消耗品だとは書いてありません。これから「ル・コルビジェ LC2」や「ル・コルビジェ LC3」の購入を考えている皆さん気をつけて下さい!購入時のコンディションで使い続けたかったら購入後1年程度でエラスティック・ベルトの交換が必要になりますよ!

*あくまでも私が購入したものについてはこの結果だったとの事実を書きました。
 すべてのメーカーのエラスティック・ベルトがこのような結果になるとは限りませんのでご了承下さい。
 

本日の結論
まさかと思える盲点でしたなあ〜!

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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