米国的九十四


2015年09月14日 初日はこんな風に!


到着直後に「ゆずポン酢しょうゆ」で盛り上がりました!



「Disneyland for Guitarists!」

英会話学習初心者の私が、8日間アメリカ一人旅するとどうなるのか?これから書くことは、自分のための旅記録です。細かな部分は忘れたことも多いのですが、なんとか最後まで書き続けてみましょう!これを書くのは、時差ボケで早朝に起きてしまった時間つぶしでも有りましたがね。それではスタート!

9月14日
やはりか・・・時差ぼけで早朝4時に目覚めたのは予定通り。

さてと、日が昇るまで時間があるのでちょっとだけ昨日を反芻してみますか。そもそもこの旅のキッカケは英会話を勉強し始めて直ぐに「自分の勉強成果を自分で確認するにはどうしたら良いのか?私の周りにそれを確認できるようなネイティブが存在しないし・・・」と考えた事でした。さらに勉強を続けるためのモチベーションをキープし続けるにはどうしたら良いのかも考えました。

ここでご紹介しておかなければならないのが Mr. Henry Kaiser です。彼はアメリカの有名なプロギタリストです。日本にも熱烈なファンがいますよ。そして、水中撮影の権威でもあります。彼とは2008年にオーダーを受けた時からの付き合いです。そして妙に冗談好きで気が合って、プライベートでもとても仲良くなり、いままでに多くの来日ギタリスト達を紹介してもらいました。頻繁にメールをやりとしている相手でもあります。今までに3回会ったことが有りました。

お互いのことをかなり知っている間柄ですから、英会話の相手をしてもらうのに最適だと考えたのです。それに1年前に結婚したばかりで、私はかわいい奥さん Brandy とも Facebook ですでに友達になっていましたのでね。

自分の結論として「一人でアメリカの Henry & Brandy に会いに行ってみよう!」と決め、すぐに羽田国際空港発の安いエアチケットを手配したのでした。6月中旬のことです。彼らも私が行くのを楽しみにしていると喜んでくれました。これでもう英会話学習を最後まで続けるしかありませんね。自分を追い込んでみたのですよ。実は、Henry が新しい家に引っ越した直後から部屋を用意して待っているから泊まりに来て!と誘われ続けていたことも決断した理由です。

この無理矢理感が私に合っていたんですね。何とか最後まで英会話レッスンは行き着く事ができました。さらに出発まで残りの1か月間は別のメソッドで発音とヒヤリングの自主トレもやっていました。それ以外にも毎日数時間、Huluで英語のドラマを楽しんでいました。これは学習というより楽しみながら英会話のリズム感にならすためでしたが。

これらがトータルとして良かったようです。アメリカに到着してからストレスが殆どないのですよ。
これから先かなりの回数、英会話に関することが出て来る事になると思います。それはもちろん、この旅がそれを目的としたものであるからですが、すでに英語の達人にとってアタリマエのことが、私にとっては初めての経験だったり面白かったりします。英会話初心者の方の参考になればと思い書いてみますので、すでに知っている方は笑い飛ばしてくださいな!

ちょっとだけ時間を遡ってみましょう。
9月13日夜中の22時過ぎに妻の車で羽田国際空港へ到着。チェックインするとエコノミーが満席だと言われました。なんで?予約しているのに・・・。そして次の瞬間受付嬢から「お席を無償でアップグレードいたしました!」とボーディングパスを渡されました。長旅なのでこれはラッキー!エコノミープラスという席でした。エコノミーの客が追加で60ドル支払うと移れる席ですね。出発は9月14日01時の深夜便です。この時間帯ですから、乗ってしばらくしたらすぐに寝てしまい、何度か目を覚ましたもののほとんど寝ている間にアメリカへ・・・。覚えているのは機内食がショボかったことだけでしたね。

アメリカ時間で9月13日夕方にサンフランシスコ着。

入国審査官とちょっとした行き違いがあり少し複雑な会話となったのですがなんとか切り抜けました。最後に「あなたが滞在する先の友人の名前は?」と聞かれました。こんな質問は初めての経験です。「 Mr. Henry Kaiser ! 」これでもかというくらいに正しい「 R 」の発音をぶち込んでやりました!

税関検査でもこれまた勘違いがあり一手間かかりましたが、問題なく通過。担当のおばちゃん係員と簡単な世間話まで出来ました。徐々に自分の会話能力が露わになってきます。流暢では無いが、なんとか状況をクリアできる程度っていう段階ですか。しかし、ヒヤリングはかなり進化していたようです。税関おばちゃんの冗談も聞き取れていましたからね。

税関を抜け出口で直ぐにHenryに再開!ハグして大歓迎でした。彼の車はプリウスです。真っ暗な夜道を90分走って彼の家に。驚くほど山の中です。大自然の中の広大なコミュニティーの一番奥にありました。12戸が点在してるとか。21時ころの到着でしたが、他の家はすべて消灯していました。早寝しすぎ!玄関では奥さんの Brabdy にハグで迎えられましたよ!身長152cm のとても小柄で細い可愛い方です。ほぼ、日本の女子中学生って感じのサイズですよ。

まずはゲストルームへ案内されて荷物を置きました。部屋の設備の説明をしてもらいましたが、実に広い!25畳ほどのベッドルームの隣に専用のかなり広い洗面所やトイレ・シャワールームが完備しています。下手なホテルでは太刀打ち出来ない心地よさです!窓の外は森の木々です。実に静か。隣家とは遠くはなれていて全く見えません。物音も聞こえず。枕の上には、何故か「イカのぬいぐるみ」が置いてありました。動物好きの Brandy っぽいですねえ。カナダで入手したものだとか。


私が宿泊していた部屋。

一旦部屋に入り着替えてから、持参したお土産を4種類お渡ししました。
Henry には、ゆずぽんず醤油とゆず羊羹。Brandy へは、あご出汁粉末とアニマル・フェイスマスク。どれも大受けでした!特に「ゆずぽんず醤油」は取り出した途端に2人共大騒ぎ!私は彼らが大好きなメーカーを教えてもらっていたのでした。

なぜ「ポン酢」をお土産にしたのか?
アメリカに行くのに手土産がなんでポン酢なんだよ?って突っ込みは当然あるでしょうね。これには深いわけがあるんです。彼らは和食が大好きです。ほとんどの和食材料は彼らの地元でも手に入ります。でも、大好きなのに手に入らない「食材」がこの「ゆずぽんず醤油」なのです。しかも食材にうるさい Henry が認めている最高のポン酢を私が手土産にしたのです。もちろん奥さんの Brandy もこれが大好きです。大喜びしてくれました!

ただ、お土産にするには運搬が大変でした。水ものなので手持ちにはできずトランクに入れて預けなければなりません。ガラス瓶ですし重いしで梱包にもかなり気を使います。それを届けたのですから、彼らの喜び様は見ていた私でさえ嬉しくなりました。決して高価なものではありませんが、彼らにとって宝物の様な食材なのでした。

ちなみに、Henryが一番好きな和食は「ポン酢で食べる鰹のたたき」です。その次が「鰻重」ですね。

そして、ポン酢好きのアメリカ人が多いのに驚きました。「ポン酢」や「出汁」が当たり前の様に英会話の中に出てきます。「アゴ出汁の素」もプレゼントしましたが、これもまた貴重品だと大喜びされましたよ。

その後は就寝時間になるまで、さらに会話がスムーズに進み、とても嬉しい初日となりました。ここで気づいた事がありました。英語の学習は学んでいる時には自分自身で進歩具合がよく分からず、不安に陥りやすいものです。ある程度学んだら日本語が全く通じない英語環境に身を晒すと自分の状況がわかりやすいですね。必死になってなんとか自分の意思を伝えようとしますから、伝達力も進化するはずです。

そして、一番嬉しいのは「英語での冗談」が通じた瞬間ですね。私の到達目標はここにありましたから。

9月14日
朝から天気が悪くずっと霧雨状態。気温16度と低くとてもTシャツ短パンではすごせませんでした。朝は Henry が焼いてくれたワッフルとフルーツ。カリッとして美味しかったですよ。もう一人のお客さん Mis. NAOMI HOSHINA も、到着しちょっと賑やかに。


午後はHenryの地下スタジオであれこれ!この部屋に入った途端、私が言ったのは「Here is Disneyland for Guitarists!」奥さんに大ウケでした!残念なのはこの部屋での写真は一切表に出せ無いってこと。そういう約束なんです。アメリカの防犯上の問題なのでご理解ください。

とにかくギタリストがこの部屋に入ったら、一日中遊んでいられる感じです。憧れのあのアンプやあのギターがゴロゴロしてますから。ギターだけでも200本以上はありますし。それが全部直ぐに弾ける状態にして吊るしで置いてあるんですよ。ペダルも数えきれないほど沢山!棚の中にありました。そして大きなペダルボードも4つ有りました。アンプも数十個。もちろん伝説のアンプもありますね!

そして、16日のコンサートで使う機材選定に付き合いました。アンプヘッドとキャビの組み合わせをいろいろ試して私なりの評価をしつつ決定!私が同意した組み合わせは、アンプヘッドが Two-Rock で キャビは Bob Burt でした。なんと DUMBLE を私は落選させてしまいましたがな・・・。

その後は、以前から気になっていた5年前にプレゼントしたオリジナルペダルのオペアンプチェックと交換。3個のオペアンプを持ち込んだので Henry に弾き比べてもらいました。最終的に選ばれたのは 4558DAツヤアリでした。やはり交換して正解でしたね!さらに、数ある彼のペダルコレクションの中から気になるものを幾つか試奏させてもらいました。

結構長い時間入り浸ったあとは、敷地内の散歩です。敷地内と言っても広大すぎて1時間位はあっという間に過ぎてしまいます。霧雨直前と言った天候でしたが、乾燥した土地には待望の恵みの湿気のようです。5か月間雨が降っていないと言っていましたから。ちなみに、Brandy は画家であり、カメラマンでもあるのですよ。


散歩からの帰りみち、面白い出来事が有りました。もちろん英会話学習中の者にとっての面白さですがね。敷地内なので、愛犬 KIDA リードはつけていません。散歩の帰り道で突然、KIDA がかなり先まで走って行き、崖下まで降りようとしていました。それに気づいた Brandy はこう叫びました!

Hey! KIDA! Squirrel!

この瞬間、私は鳥肌が立ちました!この声がはっきりと聞き取れ、瞬間的に意味も理解できたからです。それは何故なのか?まず普通の日本人は「 Squirrel 」という英単語を英会話学校で習うこともないだろうし、発音することも無いでしょうね。更には初心者は聞き取れもしない単語のはずです。

この「 Squirrel 」は「リス」という単語です。つまり、走り去った KIDA を呼び戻すために「こっちにリスが居るよ!」って彼女は注意をひくためにウソを叫んだのですよ。

私は渡米前の1か月間自主トレとして、ヒヤリングの練習をしていました。「自分が発音できない音は聴き取れない」とのヒヤリングの理屈が有りますので、ひたすら発音の練習をしていました。その練習教材の中に「日本人にはとても発音が難しい英単語として「 Squirrel 」が紹介されていたのです。確かに発音してみるとかなり難しいですね。でも、頑張って指導通りに「 Squirrel 」だけを5分間ひたすら大声で発音してみると、ちゃんと発音できるようになります。たった5分です。これで私は「 Squirrel 」を聞き取れるようになっていたのですよ。

そして、それが散歩中にいきなり大声で聞こえてきたのですから「おおお〜〜〜!!!やはりあの理屈は正しかったんだ〜!」と鳥肌を立ててしまったというわけです。帰宅後、この話を Brandy に説明したら、大笑いしていました。そして私に向かって「 Squirrel 」と何度も声をかけてきましたよ。正しい発音を確認させるようにね!

そして夕食の準備です。
私もちょっとだけ手伝って出来上がったのがタイ風カレーでした。この家では、基本的に食事は Henry の担当なのですよ。このキッチンもとてつもなく広くて、キッチンスペースとリビングスペース合わせると80畳〜90畳程度でしょうか。ため息が出ますなあ。他に住んでいるのは、大型犬のKIDA と猫3匹です。とくに KIDA はでかすぎて、とても日本の家庭では座敷犬にできないほどですが、いつも室内をウロウロしています。キッチンの向こう側に見えている空間はダイニングスペースで30畳ほど有ります。ほとんど使っていないようですがね。






NAOMI HOSHINA さんも今日から参加。

夕食後は就寝時間になるまで色んな世間話をして盛り上がるのでした。見回してもテレビも時計もありません。実にのんびり出来る空間です。初日はこんな感じで穏やかに暮れて行きました。


本日の結論
機内食って最近はあんな程度なの?

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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