読了的美由紀


2010年04月21日 久しぶりに読了!


「邪推すると・・・」

4月18日は朝から天気も良くて久々に気持ちよい日になりました。こんな日は運動量を増やすために散歩するに限りますね。ところが・・・私は散歩があまり好きではありません。目的もなくただブラブラするのはどうも苦手です。そうなると目的を作ればそれも苦にはならないという理屈になりますね。

そこで、1週間前に借りたDVDをレンタルショップに返却に行こう!と決意しました。このところ、毎週4本の映画を借り続けてているのですよ。返却に行けば、今週の分も借りてくれば良いわけですから目的はしっかりと定まりましたね。と言うことで、昼食後しばらく落ち着いてから1時過ぎに歩行開始です!往復で約1時間の距離ですから散歩には手頃な距離ですね。

陽光に少し体も温まりながら歩き続けていると、気分も爽快になってきます。ひとりでの歩行中は話す相手もいないので、あれこれ思考を巡らせて妄想を続けていました。すると映画だけでなく、急に本も読みたくなりました。現在、未読の小説は10冊以上在庫があるのですが、どういうわけかそれらにはなかなか手を伸ばせない状態がつづいていました。

出発後30分して、レンタルビデオ屋に到着。2階のDVDコーナーでまずは返却です。ちなみに返却した4本の中で一番好きだったのは映画「プレステージ」でしたね。マジックのトリックがテーマとなっている映画です。驚愕のラストシーンに「そう来たか・・・」と納得したような納得できないような・・・でも面白い!そんな映画でした。

次に借りるものの物色です。現在このショップでは旧作を7泊8日で100円セールをやっています。4本借りても400円ですから、見過ごしていた映画を大量に観るには助かります!旧作と言っても発売後6か月を過ぎたDVDというシバリですから、結構「アッ!これ観たかったんだ〜!」と次々に選べるんです!てなことでその日も4本を借りました。

このショップの1階は、古本屋になっています。BOOKOFFと似たようなもんです。帰りに足を踏み入れてみたところ、読みたい本が幾つか見つかりました。しかし、いずれも105円ではなく半額ものでした。ちょっと躊躇しましたが、歩きなので1冊だけ買ってみようと「千里眼 キネシクス・アイ」を購入!

この「千里眼シリーズ」は11年前から続いている松岡圭祐のベストセラーですが、面白くてずっと読み続けていました。私の母も大好きなシリーズですね! で、1年前にシリーズ10周年を記念して出版されたのが「千里眼 キネシクス・アイ」 でした。なんと!この本にはDVDが付いているんです!本自体も500ページの分厚いものです。

初めて「千里眼」を読む方にも、すんなりとこのシリーズ小説の世界観を理解してもらうためのオリジナルストーリーが、DVDの映画として添付されているのです。監督はもちろん松岡圭祐がやっていますし、音楽監督も松岡圭祐です。クレジットを見ると編集も松岡圭祐がやっていました。どこまで自分だけでやるんじゃい! とツッコミを入れたくなりますがね。


この本の1ページ目には「DVD収録の映画を先にご覧いただいてから、小説本編をお読みになられるとより一層楽しめます」と書かれていました。そうですか!私はかなり主人公の「岬美由紀」について予備知識はあるのですが、指示通りにDVDから楽しむことに致しましょう!

90分ほどの映画でした。岬美由紀が何故、航空自衛隊のパイロットから心理カウンセラーに転身したのか?そのあたりの経緯を描いた映画です。もちろん世界を破滅から救うために岬美由紀が活躍する映画でもあります。この手のオマケDVDには予算の問題があるでしょうから映画と言ってもなあ・・・と思っていたのですが!はい!確かにそうです。金がかけられない悲しさの部分がちらほら見て取れるのですが、まあ頑張って作っていますけどね。


やらなくて良い演出も見て取れました。なんでだろ?このシーンの意味がよく解らんのですよ。岬美由紀がバイオリンを弾いているシーンがありますが、明らかに彼女が弾いていないのが分かります。悲しいほどに左手が動きません。ストーリー上何故このシーンが必要だったのでしょう?単に岬美由紀はバイオリンも弾けるキャラなのだと知らせるだけにしか見えませんでした。でも「弾けない」現実が映ってしまっているので悲しい結果に・・・。しかもそのバイオリンは、たまたまそこにいたオジサンに借りて弾いていると言う体です。ううむ・・・。

全体的に言うと、かつて円谷プロが作っていたような特撮映画の仕上がり感です。模型の航空機や戦車が使われている様子がはっきり分かりますし、かなり無茶をしています。今の時代はこのようなアクション部分はCGで緻密に造り上げるのが当たり前になっている映画業界なので、この全体的なチープさが逆にホッとさせてくれるんですがね。 映画というよりは、テレビドラマの方が近いですかね!どうかひとつツッコミまくりながら、このDVDをお楽しみいただきたいと!ちなみに私は、DVDで岬美由紀役をやっている奥田恵梨華のファンになりました!


肝心の小説は、いつものごとくウンチクまみれの面白さです。岬美由紀の小学生時代の話から始まるのですが、思わず笑ってしまうほど観察眼に優れた小学6年生ですなあ。日経新聞を愛読している小学生なんですよ。その知識をもって大人と闘う姿は「ウッソ〜〜〜!!!」と突っ込みたくなりますが、そこはそれ荒唐無稽エンターテイメントがウリの「千里眼シリーズ」ですから、私は大いに楽しみました!本はDVDの続きの話でもありますので、是非DVD→本の順序でお読み下さいませ。

「千里眼シリーズ」を全く読んだことが無い方でも、このDVDと本があれば、一気に「千里眼」ワールドが理解出来るでしょう。

ところで、この本に付いていたDVDは封が切ってありませんでした。つまり未開封だったんです。と言うことは、この本を売りに来た人物は小説だけ読んでDVDは観なかったと・・・。この本を買えば、まずDVDを見ろと書いてあるのですから、必ず開封するはずですよね。何で?でも・・・邪推すると・・・この本を持ち込んだ人物は万引きして転売したのかもね・・・!


本日の結論
DVDの監督や編集はその道のベテランに任せた方が良かったのでは・・・と思いますが・・・。

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