六弦的魔力半

2005年05月19日 そして、やつは・・・!


この幻を追い続け29年目。

ATMはどこにでもあるのだ」

2002年冬、11月22日にその悪夢は始まった。押し寄せる「嘘」と「反故」の嵐!あの日、Martin D-45をWEBオークションで落札した瞬間から、倉庫 番(くらこ つがい)はオークションの裏で蠢く深い闇に巻き込まれ、苦悩が始まった。以来、納品されることなく、返金されることなく日々は過ぎて行った。自ら招いた災いであると後悔の日々が続いた。やがて状況の裏側が見え始めた時、倉庫 番は戦い抜く意志を持ち始めたのだった・・・。これは、平成不況から脱しようともがく日本経済の逆風の中、果敢に謎に立ち向かっていった男の、足掛け4年目に突入した、今日も続くドラマである!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜〜〜〜♪


私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!過半編」


本日の話は、法律家にとって笑える程度の話かもしれないが・・・法律用語の適切な使い方を間違っていたら済まん!

2005年3月頭から始まった出品者からの3000円〜5000円連続小額返金は、その後も続いていた。この2か月半に一度だけ振り込まれない日があったが、それ以外は土日祭日を抜き銀行の営業日にはずっと昨日まで振込が続いていた。すでに、当初に倉庫 番が振り込んだ総額のほぼ半分以上が返金されている。いまでは順調に後半戦へと持ち込まれている。が・・・この後半戦に突入した意味に出品者の高■は気付いているのだろうか?半分というより、残金30万円以下が問題なのだが・・・。 

「小額訴訟」は、その名の通り小額の裁判を素早く簡易に行うための制度である。そのため、告訴する側の都合が良いようにルールが決められている。証拠さえ揃っていれば、告訴する側の簡易裁判所で裁判が行われ、さらに裁判費用も7000円と低額なのだ!しかも被告人が出席しない場合でもそれは成立し、強制執行が出来るのだ。ただし、その対象金額は30万円以下である。 つまり、当初の金額の50万円近い金額のままであれば倉庫 番は今回のケースでは「小額裁判」に持ち込めなかったのだ。

通常の裁判であれば相手の居住する地方裁判所で戦わなければならない。そうなると倉庫 番自身の時間や移動コスト、裁判費用が馬鹿にならなくなる。だが、未返金が30万円以下になったということは、このさき出品者の高■がもし振込を止めたとしても倉庫 番は地元の裁判所で「小額訴訟」の強制執行という荒技が繰り出せるのだ。倉庫 番がじっと待っていたのはこのためだったのだ。 関東地方の裁判所にまで呼び出され、さらに強制執行と言われれば、辛いことこの上ない。出品者の高■にとって、それは避けたい事態である。

やはりあの日、高■に送りつけた内容証明に「東京高等裁判所内郵便局」の文字があったことが日々返金を続けさせるモチベーションになっているのだろう。 一度だけ振り込まれない日があったが、それは高■に言わせれば「大阪に出かけていていたので、携帯電話でバンキングしたのだが、上手く行かなかったようだ」だという。銀行のATMはどこにでもあるのだ。今時どこのコンビニにも設置されているのだ。笑える言い訳だ。

倉庫番はその際「もう一度振り込まない日があったら次の動きに出る!」と返しておいた。次の動きとはつまり「小額訴訟」のことだ。だが・・・ここに盲点があった。私がこの少額訴訟の件を調べていたのは2003年の時点である。だが再度確認してみると・・・なんと2004年に法律改正があり、現在では少額訴訟で扱える金額が60万円にアップしていたのである!なんだよ〜〜〜!!!なんだよ〜〜〜!!!なんだよ〜〜〜〜〜〜!!! 「とっくに少額裁判に持ち込めてたぢゃん!」と今さらながらがっくり来る倉庫 番であった!

だが、出品者の返金は今も続いているのだ。それを無視するわけには行かない。さらに金利分も払うと伝えて来た相手である。その金利はサラ金にくらべれば安いものだが、一般的銀行定期よりは遥かに多い金額なのだ。じっくりまってやる事にする。最後まで返金が続くとすれば7月末には解決するだろうか?

同時に、倉庫 番の中では精神的変化が起こっていた。「M社D-45」に対する思いである。あれほどザワメク程に心が乱されていた事件当初の精神状態が嘘のように消えているのだった。無関心と言うより興味の方向性がまったく変わってしまったのだ。昨年出会ったBugsGearのアコースティックギターの装飾と潜在能力のほうが遥かに「M社D-45」より面白いと感じ始めたのだった。M社ブランドに対する興味はすでに無くなっていた・・・。

完成されきった「M社D-45」を触るより、自分好みに育てたギターを触りたい。その思いが日々強くなっていた。そして倉庫 番はついに、BugsGearへカスタムオーダーを入れたのだった・・・。自分好みに作ってもらい、さらにそれを自分のテイストへと手を加えるのだ。カスタムギター用にはすでに、象牙サドルは入手済みだ。「M社D-45より豪華に仕上げてやる・・・」そう呟く倉庫 番だった。

ピックガードも先日独断倉庫で話題になったアバロンピックガードを再び手配した。ショップに相談したところ、在庫は3枚あると返事が来た。在庫3枚を倉庫 番はすぐさま買いとったのだ。一般的なピックガードは「D-45」タイプが多い。それだと形状がやや違っているので、BugsGearのドレッドノートタイプに装着するには加工が必要となる。ところが、このアバロンピックガードはBugsGearドレッドノートにサイズがぴったりなのだ!無加工で取り付けられるのは好都合である!



5月18日アバロンピックガードは無事に倉庫 番の手元に届けられた。怪しくライトに輝く3枚のピックガード・・・。こいつを再び装着するのか?喜びに震えた・・・。BugsGearカスタムギターが倉庫 番の元に届く日はそう遠くないはずだ・・・。

5月19日15時過ぎ、倉庫番はいつものように銀行口座のチェックをした。確かに今日も出品者の高■から振込まれていたが・・・その金額は・・・うううう・・・1000円だった・・・。1000円だった・・・。 1000円だった・・・。


*このストーリーは、現実をモチーフにしたフィクションであり、
 登場した個人名、団体名、地名、商品名等は架空のモノです。
 ひょっとして実在するかも知れませんが・・・!(なんだよそれ?)



本日の結論
まだまだ出品者の振り込みは続く様子だが・・・どうなのよ?

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