六弦的魔力文

2004年02月24日 文体が明らかになる!


この幻を追い続け28年目。

「出品者の文章だと分かる特徴」

2002年冬、11月22日に悪夢は始まった。押し寄せる「嘘」と「反故」の嵐!巻き込まれた倉庫 番の苦悩。自ら招いた災いであると後悔の日々が続いた。やがて状況の裏側が見え始めた時、倉庫 番は戦い抜く意志を持ち始めたのだった・・・。これは、平成不況からやや息を吹き返そうと喘ぐ日本経済の逆風の中、果 敢に謎に立ち向かっていった男の16か月目に突入した今日の姿である!そして、今まで明らかにされていなかった「文体」が曝される!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(今回はジャズバージョン!←クリックすると音楽が!)〜〜〜♪


私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!文体編」

それが今回も守られない約束であることは倉庫 番(くらこつがい)も予期していたが・・・。
2004年2月14日(土)が出品者の提示した今回の納品期限だった。夜になっても何も連絡はなかった。ヤマト便の配送状況をWEB
で確認してみた。無駄 な行為であると分かっていた・・・。倉庫 番は「バレンタイン・デーに届けばシャレになりそうだなあ」思いつつ・・・やはりそこに配送データは存在しなかった。

次はどうするのだ?倉庫 番への支援の声は高まっていた。BBSに書き込まれた「そろそろ殺しては?」の書き込みが倉庫 番の目にとまった。「殺す」とはどのような行為だろうか?「鳴かぬ なら殺してしまえホトトギス」確かにその解釈はある。だが「鳴かぬならなくまで待とうホトトギス」もまた真理である。もう一つの選択肢「鳴かぬ なら鳴かしてみしょうホトトギス」ではどうだろうか?さらに倉庫 番の新解釈として
「鳴かぬ なら虐めてみようホトトギス」もありか?

この延々続く騒動の決着には期待すべき結末と、避けるべき結末がある。「殺す」のは簡単だが、それは避けるべき結果 だろう。アルフレド・ヒッチコックは映画の手法として「追い込まれる恐怖」を描いていた。サスペンス、すなわち予期できない未来。相手が何を考え次に何を行うのか予想がつかないとき、人は恐怖感を持つ。ただし、それには「行動の予兆」を相手に感じさせる必要がある。これがサスペンスだ。

大量破壊兵器が存在し、それをいつでも使用することが可能であると報道された時、世界中は恐怖を感じ対応を迫られた。出品者にその恐怖を感じさせるのはどのような手法なのか?現時点で彼が怯えるものはただ一つ「司直」の手にゆだねられることだ。過去のいきさつから、再び警察が動き出せば、逮捕される
確率はかなり高いだろう。

倉庫 番はまだ「内容証明郵便」を発送していない。それを発送すれば、その瞬間に導火線に火を着けたも同じになる。実行することは容易い。だが、それでは恐怖の時間を稼ぐことはできない。じわじわと迫る恐怖感。「殺す」よりも「殺される恐怖感を与える」ことを倉庫 番はその日選択した。そして「法的対応に出る」と出品者にメールを送った・・・。具体的な対応の内容は書かなかった。

2004年2月16日朝、出品者からメールが続けて2通届いた。今まで倉庫 番は出品者の独特の文体を隠すためにいちいち書き直して報告を続けていたが、今日限りそれをやめることにした。これが出品者の文体だ。句読点がなく独特のスペース乱用があり、だれでも一目でこの出品者の文章だと分かる特徴を持っている。

「おはようございます 金額の 件で 交渉していましたので
 今週 一杯 お待ちください 必ず 何とかできますので  最後の お願いです」


「おはようございます この 最近 D45を 送ることだけを 考えて いろいろ やっています
  結果 昨日までに 送れませんでしたが なにを されても 送りますので
  これが 終われば 全ての 完了が 見えてきます」


出品者がまき散らす「虚偽情報メール」は自らが証拠文書を増やし続けていることに気付いているのだろうか・・・。

この事件がスタートた当初のオークション落札1か月後、2002年12月に出品者が病気で入院したと、出品者の娘なる人物から代理メールが届いた。確かに女性名の署名があったが、アドレスは出品者本人のものだった。倉庫 番はしばらくやり取りしていたが、それが虚偽のメールであることはとっくに見抜いていた。文体がすべて「句読点がなし、独特のスペース乱用文体」だったのだ。

この時点から倉庫 番は長期戦になるのを覚悟していた。そのため、まず病気見舞いを装って「飲み物詰め合わせ」を出品者にヤマト便で送りつけ、出品者の提示している住所が本物であることを確認したのだった。相手の居場所が明確になっていなければ攻撃はできない。あれだけ逃げていたサダム・フセインも居場所が通 報された途端に逮捕されたのだ。その時の「病気見舞い」が「恐怖」への布石であったことを今も出品者は気付いていないようだ。

今回のメールに気になる一文があった。「これが 終われば 全ての 完了が 見えてきます」とは何を意味するのだろうか?出品者が滞っている件は倉庫 番だけではない。他にも30程の未納入や未返金があるはずだった。それら全てがもうすぐ終わると言うのか?もしそうだとすれば、一年半かけて順次完了させて行き、最大の金額の品を最後に処理していると言うことか?倉庫 番には理解できない出品者の動きだった。

そんなことはともかく、現実問題として今後どうするのか?倉庫 番(くらこつがい)は考えた。とっくに「内容証明郵便」の準備はできているのだ。法的な対応はいつでもできる。「取りあえず、この1週間を怯えさせてやろう!」今朝のメールには反応せずそのまま放置することにした。出品者は倉庫 番を待たせる時間が長くなればなる程、自分自身で恐怖感を高めることになる・・・。自らが招く蟻地獄の恐怖。

相手の恐怖感を長引かせることで、倉庫 番は憎しみを愉しみへと昇華させはじめたのだろうか?戦う愉しみ・・・戦い続ける道中を楽しむ感覚・・・松坂恵子主演映画「温泉卓球」に見られた「終わらない予定調和のラリー」が持つ快感・・・この感覚は例えれば「スポーツ」と言えるだろうか?憎しみはスポーツへと昇華したのか?

サッカーは2時間で決着する。ワールドカップなら決着まで丸2年かかる。すでに丸15か月を過ぎた。出品者との戦いはいつまで続くのだろうか? 果てしない彼方にあるという彼岸にその答えは待っているのか?







2004年2月23日。倉庫 番は交渉の状況を聞くため、店長に電話を入れた。

「倉庫です!こんにちわ。度々の電話で御迷惑をおかけします!」


「い〜え、どういたしまして!」

すでに店長の声は共感を感じさせる程に柔らかくなっていた。被害者としての共感か?

「あいつは相談に来ていますか?その後の進捗状況を教えていただきたいんですが」

「先週木曜日に来ました。それからは来てませんが」

「どんなこと言ってました?」

「半分は現金で、半分は商品でどうだろうかと申し入れてきました」

「そうですか・・・まだそんなこと言っていますか・・・
 ところで、店長はいつまで待たれますか?」


「そうですねえ・・・こちらももう1年待たされているんですよ。
 かといって倉庫さんがいる以上、無視できませんからね・・・
 倉庫さんに現金が戻れば、その時は対応を変えられるんですが、
 今のところまだ待つしか無いですね・・・」


「そうですよね。私も15か月間待たされているんですが・・・お互い被害者って事ですね。
 店長が待つのであれば、私ももうしばらく待ちましょう!
 現金さえ戻ってくれば、私は直接店長から買い取りたいですよ!それじゃあまた!」


倉庫 番は電話を切ってふと感じるものがあった。これは巧妙に仕組まれたバランス状態ではないのか?出品者は、倉庫 番と店長にあえて連絡を取らせるようにしむけ、精神的な支え合をさせて時間稼ぎをする。そんな気配を感じた。つまり、ここで誰かがバランスを崩す行為をスタートさせればこの構造は崩壊することになる。面 白い・・・倉庫 番はまた、新たな攻撃の可能性に気付き始めていた・・・。

現在の状況では、出品者の現金は20万円程度しか無さそうだ。そうなると、ここで倉庫 番が突然「内容証明郵便」で取り引きのキャンセルを宣言し、即刻返金を迫ったらどうなるのだろうか?当然、出品者は対応できるはずがない。さらに、例え現金を用意できたとしても倉庫 番に返金してしまえば、店長から買い取ることができなくなる。そうなれば、出品者と店長の関係は崩壊する。

返金されたと仮定した場合、倉庫 番が店長から直接D-45を買い取れば、店長の被害は解決するが、これはあり得ない想定だった。現金が戻ってくれば倉庫 番はもう店長からD-45を買い取ることは無いだろうと考えていた。15か月の歳月はすでに倉庫 番からD-45への「渇望に近い欲求」を奪い去ってしまっていた。今残っているのは単なる惰性に過ぎなかった・・・。










*このストーリーは、現実をモチーフにしたフィクションであり、
 登場した個人名、団体名、地名、商品名等は架空のモノです。
 ひょっとして実在するかも知れませんが・・・!(なんだよそれ?)



本日の結論
あの特徴ある文体をオークションで見かけたら御連絡を!
岡山県岡山市在住の調査協力者募集中!

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「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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