六弦的魔郵

2004年01月31日 新たな動きを始めるのか?


この幻を追い続け28年目。

「私は動きますよ!いいですね?」

「D-45事件」はまだまだ結論に到達出来ない!それはネタ増やしの喜びなのか?それとも崩壊の序曲なのか?
長い道程の今日をしっかりと目撃せよ!

2002年冬、11月22日に悪夢は始まった。押し寄せる「嘘」と「反故」の嵐!巻き込まれた倉庫 番の苦悩。自ら招いた災いであると後悔の日々が続いた。やがて状況の裏側が見え始めた時、倉庫 番は戦い抜く意志を持ち始めたのだった・・・。これは、平成不況に喘ぐ日本経済の逆風の中、果 敢に謎に立ち向かっていった男の、足掛け3年を経過し、たどり着いたドラマの今日の姿である!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(そろそろテーマも変える?)〜〜〜♪


私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!郵便編」

倉庫 番は出品者に対し「二度と自宅に電話をするな!」と不快感をあらわにするメールを送りつけていた。数々のメール内の発言の矛盾点や「嘘の連鎖」である根拠等も列記し送った。そして1月19日朝、久々に店長に電話をしてみた「店長は本日休みです。明日は来ますが」と店員が応えた。

翌朝20日朝、もう一度店長宛に電話を入れてみた。受話器の向こうから不機嫌な声が聞こえてきた。以前の対応とは全く違っていた。明るかったはずの店長の声が低く沈んでいた。

「倉庫ですが、最近あいつはなんか言ってきてますか?」

「いいえ、ほとんどないですね。
 でも、倉庫さんには連絡とってあるって言ってましたよ。行ってませんか?」


倉庫 番は店長の言葉に棘を感じた。当たり前の反応だった。自分の責任ではない事態にもかかわらず、見知らぬ倉庫 番からの電話が延々10か月も続いているのだ。疲れ果てた声だった。被害者は倉庫 番ひとりではない現状が見えてきた。

「話は来てますが嘘だらけでね。融資の話は聞いてます?」

「カードを作ったとは聞いてますが・・・」

「その件・・・去年から続いている話ですからね。信用できませんよ・・・じゃあまた」

店長もついに態度を硬化させ始めたようだった。言葉が冷たく、商売人としての抑揚が全く感じられなかった。1年近くも回収できない代金。「嘘」に加担させられている不快感が滲み出していた。延々続く「嘘の連鎖」は関与する人々を蝕み、その輪を広げはじめていた・・・。

翌日、丸14か月目の朝が来た。1月21日10時、出品者からメールが届いた。

「 おはようございます。 本日発送のつもりで推移していましたが、すみません。あと数日かかります。発送後メールさせていただきます。本日は店長も休日でした。電話は本日しませんが 、よろしくお願いします。なるべく電話しないようにします」

「まだ理解していない・・・」倉庫 番は呟いた。「なるべく」ではなく倉庫 番は「絶対」に電話をされたくなかった。あの声に対する不快感が倉庫 番にどれほどあるのかを、出品者本人は気付いていないのだろう。「あと数日かかります」何度届けられた言葉だろうか・・・。へどが出る程飽き飽きした遅延の言い訳・・・。

1月19日に店長は休んでいたそして、20日に倉庫 番が電話で店長と話をした事実がある。にもかかわらず21日はまたしても店長の休日だと言うのか?可能性が無いわけではないが倉庫 番はそれをふたたび確認する気すら起きなかった・・・。やがてD-45事件は15か月目に突入していった・・・。やがてその数日が過ぎ去った。

1月27日、倉庫 番は激烈な内容のメールを出品者に送りつけた。それは「動き出す!」との宣言だった。何を動き出すのか?この事件を公にし、司法の助けを借りるとの意味だった。まず何から手をつけるべきか?相談相手は弁護士か?だがその時、倉庫番はある事実を思い出した。「内容証明郵便」の存在である。

「内容証明郵便」の制度を持っている国は少ない。日本以外には台湾があるだけだ。このシステムは、書式に乗っ取った文書をコピーで3通作成し、一通を相手に送り、一通は郵便局保管。残りの一通は差出人が保管するものだ。さらに、これによって郵便局が「確実にその内容の文書を相手に渡した」事を証明するのだ。裁判に発展した場合の重要な証拠書類となる。

例えば「何月何日までに納品完了、あるいは返金しない場合は法的手段に訴える」との内容を送りつける場合等に使う。「内容証明郵便」を使われると、相手はその内容を「知らない」や「受け取っていない」とトボケルことができなくなる。特に弁護士名で送りつけられると、相手は真剣に対処をはじめざるを得ない。

「内容証明郵便」そのものには法的な拘束力はないが、「内容証明郵便」が送りつけられたという事実が持つ威圧感が、精神的に揺さぶることになる。弁護士名を列記した「内容証明郵便」を作るには弁護士に対する料金が3万円発生する。利き目は強そうだが、コストも発生する。

もちろん自力で「内容証明郵便」を出すのは可能だが、いまひとつ威力に欠ける。他に作戦はないのか?倉庫 番はWEBを探しているうちに面 白い記述を見つけた。それは「内容証明郵便」を発送する場所のヒントだった。「内容証明郵便」はどの郵便局でもあつかっているわけではない。長期保管する必要があるので、特定の郵便局でしか取り扱わない制度だ。

そんな中で特異な郵便局がある。「東京地方裁判所」の中にある郵便局から発送すると、消印に「東京地方裁判所局」の印が捺されることになる。ほんのちょっとしたことだが、それでも受取人は「裁判所」の文字を封筒の表に観ることになる。これがかなり利き目をおよぼすと言うのだ。面 白い!と倉庫 番は思った。

まずは自力で「内容証明郵便」を作成すれば数百円の手数料だけで済む。さらに警視庁のすぐ横にある「東京地方裁判所局」から発送すれば、利き目がある印が捺される。そう遠い場所ではないので可能な範囲だ。これで「威圧感」を与えるのには取りあえず充分なのではないだろうか?「ついに動きだした!」と当面 、出品者に思わせるだけで良い作戦だった!

さらに良い手はないのかと探してみた。すると「内容証明代行屋」の存在を発見したのだった!効果 的な「内容証明郵便」を作成し発送してくれるプロである。料金は1件7千円。相談料金込み。しかもWEBとメールだけでやり取りできるのだ。かなり評判が良いようで繁昌しているようだ。プロであれば、定型文に相手の事情を加味した文章を仕上げればすぐに出来上がる。弁理士の肩書き入りで作成してくれる。原価がほとんどかからない上手い商売だ。いざとなればここに頼んでみる手はある。

1月29日朝が来た。数日のはずが、もう一週間以上、出品者からの連絡が途絶えていた。ここは少し刺激してみるか・・・。倉庫 番は出品者の携帯電話に掛けてみた。最初から話をするつもりはなかった。10回のコールを聞いて電話を切った。これで、相手にはこちらから電話を掛けた履歴が残る。やがてそれに気付いた時、慌てふためいて言い訳の電話を掛けてくるだろう。倉庫 番はそう予測した。

同日の午後、予測通り出品者からの電話が勤務先にかかってきた。

「倉庫さんですよね?こちらには掛けてよろしかったでしょうか?」

「ああ・・・かまわんよ!で、どうする気だ?この先!」

「倉庫さんにはご迷惑を掛けっぱなしですみません!
 キャッシュ●ンのカードは届きまして30万円は確保して・・・ウンウン・・・
 店長とも長い付き合いなので、D-45を仕入れ原価で取りあえず出してもらえないかと
 交渉してみますので・・・ウンヌン・・・ウンヌン・・・
 他にも引き取らなくてはならないモノがウンウン・・・ウンヌン・・・」


足りないのは「5万円」だったはずだ。それが30万円借り入れてもまだ足りないと言うのか?呆れるばかりだった。今さら出てくる言い訳ではないろう。わけの分からない出品者の言い訳がしばらく続いた。そして、ついに倉庫 番は冷たい声で告げた。

「あと1週間で決着しない場合は、私は動きますよ?いいですね?」

「1週間で何とかしますのでウンヌン・・・」

14か月もなんともできなかった者が、今すぐ1週間以内に解決できるとは思えなかった・・・。











*このストーリーは、現実をモチーフにしたフィクションであり、
 登場した個人名、団体名、地名、商品名等は架空のモノです。
 ひょっとして実在するかも知れませんが・・・!(なんだよそれ?)

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本日の結論
急募!この件に関し独自の調査を開始したいので「岡山県岡山市」在住の方!
御協力していただける様でしたらメールで御連絡下さい! tanabe@tanabe.tv

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「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



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