六弦的魔力融

2003年12月26日 そして、決着の日が遠のく・・・!


この幻を追い続け28年目。

「自虐的にほくそ笑んだ」

「D-45事件」は予想もしなかった「融資編」へ進行した!それは喜びなのか?それとも疑惑なのか?

くり返される嘘の嵐のなかに突然異質な「融資」という単語があらわれてきた。この言葉が意味するものは何か?さらに疑惑は深まっていく。これは今日も続いている「D-45事件」の経過報告であり、平成不況を戦い続ける男の慟哭のドラマである!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(今日もまだ続く・・・!)〜〜〜♪


私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!融資編」

約束が守られない日々に、倉庫 番(くらこ つがい)は苛立っていた。納品予定の日はさらに延期され続けていた。最大の疑問である「嘘をつき続ける理由」は何だ?出品者が失踪するのであれば、それなりにまた別の対応がある。しかし、出品者からの連絡は不定期だがあり続ける。この中途半端な展開がずっと倉庫 番をいらだたせていた。

そして、出品者から連絡が途切れて10日が過ぎた時、ついに倉庫は自らメールを書き、出品者に送りつけた。

「何故、今でもこんなに平気で嘘をつき続けるのか?
 出来もしない約束を連絡し続けるのか?
 理由を教えてもらえませんか?」


12月8日朝、出品者から返事が届いた。

「おはようございます。倉庫様の言われることが良く分かります。本当に申し訳ありません。倉庫様のD45の発送が完了しなければ 落ち着くことも出来ませんし、実は最後の不足分50000円で困窮していますが、今週必ずそろえます。いま少しだけ時間ください」

倉庫 番はこの文面にも見覚えがあった。過去に何度か届いたメールと大した違いは無かった。出品者が「あと5万円」と言い始めてすでに3か月が経っていた。その間、ショップには何度も換金の為の商品を搬入していたはずだった。だが、いっこうに残金が減っている様子がない。この事実は何を意味するだろうか?やはり以前から想像している通り、出品者は手元に現金をほとんど持っていないのだろう。と倉庫番は読んでいた。さらに店長の関与は・・・。

メールにはまたしても「今週必ず」の文字があった。かなりの回数「必ず、必至、絶対」等と、今まで送られて来たが、これが出品者の持つ言語表現能力の限界なのか?それとも単に「頭の悪い嘘つきヤロウ」なのか?「今週必ず」が「今週必ず届かない」意味だと、倉庫 番は確信していた。そして、その通りになった・・・。またもや反撃のメールを送る倉庫 番だった。

12月17日朝、出品者からようやく返事が届いた。

「おはようございます。連絡遅れてすみません。不足分を借り入れおこしましたので今しばらく解決お待ちください。借り入れの件は伏せてください。当方もショップの関係で存続できていますのでよろしくお願いします。融資は確定しまして数日で実行になります」

「借り入れ」これは新たな遅延対策のワザなのか?いったい誰がこのような人物に融資するというのだ?1年もこの状態を続けてきて、なぜ今まで借り入れができなかったのだ?それが突然できるようになったと言うのか?この話もまったく信じられなかった。だが・・・言い訳としては今までの中では「もっとも面 白い」部類に入る。

メールの文章をもう一度じっくり読みなおすと、実に「ファジー」な表現にとどめてあるのだと倉庫 番は気付いた。この文面 では「借り入れできた」と書いていないのだ。さらに「融資は確定しまして数日で実行になります」と書かれているのは「融資が確定することができたらその数日後に納品・発送する」と言う意味だろう。そうなると前提条件は「融資が確定すれば・・・」になる。「融資が確定しない」場合はどうするのだ?まったくフザケタ内容だと倉庫 番は呆れ返った。結局は今までと同じ言い訳にしかすぎないか・・・。

ところで、ショップの店長と出品者の関係はどうなのだろうか?この文面からすれば倉庫 番が持っている情報の中には、出品者が店長に知られたくないコトガラがいくつもあると言うことだ。「これはいずれ武器になる・・・しばし観察を続けてみるか・・・」倉庫 番はそう呟きながら、一つ大きなあくびをした。

12月22日。13か月目の日。「本日で13か月目が経過。なぜ借り入れの件を伏せなければならないのか?単なる時間稼ぎだろう!」との疑問を出品者にぶつけてみた。

12月24日朝。出品者からメールが届いた。

「おはようございます。昨日、店長に会いましてその旨伝えました。年内解決(発送)に取り組んでいますので、よろしくお願いします。 審査は通りました。御迷惑を長々とおかけしまして申し訳ありませんでした」

店長に「融資の件」を連絡したと言うのか?それとも倉庫 番にその話を店長にさせない為のブラフか?今までの経緯を思い起こせば、これもまた全く信用できない内容であると感じられた・・・。過去にも出品者は何度か店長へ連絡していたが、そのほとんどがブラフだった。今回の件も、倉庫 番が店長に確認を入れたところで意味は無いだろう・・・。「審査は通 りました」がブラフであるか否か?推理する愉しみが又一つ増えた・・・と倉庫 番は自虐的にほくそ笑んだ・・・。

暖かな日ざしの中、今年も聖夜はすでに過ぎ去っていた・・・。



*このストーリーは、現実をモチーフにしたフィクションであり、
 登場した個人名、団体名、地名、商品名等は架空のモノです。
 ひょっとして実在するかも知れませんが・・・!(なんだよそれ?)


本日の結論
年内って・・・残り何日だと思ってんだよ!

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