六弦的魔力精

2003年12月05日 そして、近いのか?


この幻を追い続け28年目。

「2度目のクリスマスソングが」

「D-45事件」はさらに「精神編」へ進行した!長い道のりは人々を翻弄し続ける!

2002年冬、長年に渡りMartin D-45に憧れていた男は、ついにオークションで落札した。だが・・・それは「邪悪」との戦いの始まりでもあった。果てしなく続く言い訳と納品遅延の日々。出品者は詐欺師か?店長は仲間なのか?そして、登録会員諸氏からの突っ込み・・・質問の嵐・・・これは、幾つもの失望感から這い上がり続けた不屈の男が1年目に突入した現在進行形のドラマである!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(やっとオリコン100位以内から落ちたらしいね!)〜〜〜♪


私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!完結編」

11月19日朝、出品者からメールが届いた。ひさしぶりのメールだった。

「こんにちは経過報告です。
  今月でかたがつきますので、よろしくお願いします。小額になってきました」


小額になって来たとは笑わせると、倉庫 番(くらこ つがい)はため息を漏らした。出品者にとって小額とはいったい幾らの事なのだろうか?又しても意味のない信用性のない期限の約束と、まったく意味のない金額の連絡だった。哀れさを誘うメールとなっていた・・・。哀れだからといって出品者を倉庫 番は許すわけではなかった。憎悪は日に日に膨らんでいった。

そして、ついに11月22日が訪れた。オークション落札から丸一年が過ぎたのだ。ケネディ暗殺40年目の日でもあった。テレビでは、ケネディ暗殺シーンの映像が繰り返し流されていた。同日、倉庫 番は出品者宛に短い文面のメールを送った。

「今日で落札以来、丸一年が過ぎました」

そのメールは、なんの感情も感じさせない文章だった。事実だけが記述されていた。これを読んで出品者は何を感じるのだろうか?倉庫 番にはそれを知るすべも無かったが、この無機質さが出品者の眼には無気味に映るはずだと疑わなかった。だからといって、11月末でかたがつくとはとうてい思えなかった・・・。

11月28日朝、メールが出品者から届いた。

「おはようございます。本当に申し訳ありませんでした。
  週明け火曜日か、水曜日に間違いなく引き取りできますので、
  いま少しお待ちください。心よりお詫びします」


ここに来て、今回も約束の月末は無視される事になった。やはりな・・・。こうやってズルズルと1年も引き延ばして来た相手だ。いまさら驚く事ではない。倉庫 番の憎悪がさらに膨らみ、黒い炎となって燃え上がるのはいつなのだろうか?その瞬間に、新たな大きな動きが生まれるはずだ。それは、この出品者の命取りの日となる。倉庫 番はそう思っていた・・・。この日、倉庫 番の心は静かだった。そして・・・火曜日にも、水曜日にもD-45がショップから引き取られる事は無かった。

12月4日。倉庫 番は久々に店長に電話をした。せめて半額はクリア出来たのだろうか?

「こんにちわ!その後、どうなってます?進展してますか?」

「えっ?連絡が行ってませんか?●●さんとは引き取り発送の話をしてますよ!
  倉庫さんにもメールでそろそろ発送するって連絡したと言っていましたが・・・」

「確かにメールは来ましたが、1年前からそんなメールがしょっちゅう来てますから、
 いまさら信用なんて出来んでしょう?」


「ははは・・・そうですか・・・でも、今週・・・もうすぐだと思いますよ!
  こちらも近々発送のつもりですから、もうちょっと待ってて下さい!」


「そうですか。それじゃあまた!」

相変わらず、店長の話は脳天気だった。人が良すぎる。店長も出品者に騙され続けているのだと気付くべきだった。店長は気付いているのだが、それを表現したくないのかも知れない・・・。倉庫番が店長の今日の言葉でひっかかったのは「今週・・・」と言い淀んだ部分だった。そこで言い淀む理由はなんだろうか?

過去にも何度か「今週中には引き取られるようですよ」とか「今月中には引き取ると言ってましたが」などの発言を店長から聞いた事があった。そして、それが守られる事はなかった。反故にされた約束の期日が何度もあったことを店長は気にしたのだろう。ここで断言するのは避けるべきだと判断したようだ。いずれにせよ、店長は数日中に出品者が引き取ってくれると信じているようだった。確信に満ちた声だった・・・。

だが、その確信の声さえ幾度となく「反故」にされて来た事実が在る。待たせる為につき続けなければならない「嘘」には空しさが在る。出品者当人にとって「嘘をつく」行為は何を意味しているのだろうか?守れないと分かっている約束をし続ける異常さを、出品者当人は「痛み」として感じないのだろうか?

期日を決めた約束は、その期日が過ぎた瞬間に「嘘」になる。明らかにそうなるのが分かっていながら「嘘」をつき続ける出品者の精神構造は「詐欺師」の持つものと同じなのか?倉庫 番だけではなく「待たされ続ける人々の群」が存在している。警察にも見放された彼等はどのように戦い続けているのだろうか?倉庫 番は「待たされ続ける人々の群」と連絡をとりたいと思い始めていた・・・。


♪〜〜〜エンディングテーマ〜〜〜♪

その日、外気温は13度になった。
師走の空に「D-45事件」が始まってから2度目のクリスマスソングが流れ始めていた・・・。




本日の結論
来そうで来ない結末はどうなるのだろうか?もうわしゃ〜わからん!

------------------------------

「独断倉庫」に関しての御意見は「啓示倉庫」へ書き込んで下さいな。



GO TO HOME PAGE