六弦的魔力傾

2003年10月19日 決着の日は遥か彼方か?


この幻を追い続け28年目。

「おまたせしてすみません」

「D-45事件」はさらに「傾向編」へ堕ちていった!今日もしっかりと目撃せよ!

永遠と思われた流れの果てにあるものは何なのだろうか・・・。20002年11月22日がその悪夢の始まりだった。闘争心と欺瞞のぶつかり合い・・・繰り返される呪文のごとき「言い訳」・・・!

21世紀初頭、D-45を追い続けWEBの奥に潜む「邪悪」と戦い続けた男の、これが11か月に及んでいる邪推ドラマの今日である。

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(ふっ・・・)〜〜〜♪

私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!傾向編」

リチャード・キンブル。職業、医師。
正しかるべき正義も、時として盲ることがある。

彼は身に覚えのない妻殺しの罪で死刑を宣告され、
護送の途中、列車事故に遭って、からくも脱走した。

孤独と絶望の逃亡生活が始まる。 髪の色を変え、重労働に耐えながら、
犯行現場から走り去った片腕の男を捜し求める。

彼は逃げる。
執拗なジェラード警部の追跡をかわしながら・・・
現在を、今夜を、そして明日を生きるために。


このナレーションは、昭和40年代後半に大ヒットしたテレビドラマ「逃亡者」のオープニングで語られていた。オンエア回数120回に及ぶこの逃亡ドラマは、最終回に向けて人々を惹き付けて行った。「ジェラード警部が真犯人ではないのか?」そんな的外れな憶測が流れ、人々は4年間に及ぶ謎の果ての最終回を心待ちにしていた。

当時中学生だった倉庫 番は、所用の為最終回を観られなくなかった母の為に、当時買ったばかりのテープレコーダーで「逃亡者」の音声だけを記録した。まだオープンリールの時代だった。もちろん家庭用ビデオなんて発明されていなかった。ライン録りが出来ず、マイクをスピーカーに近付けて息を潜めて録音した。翌日、母親に音を聞かせながら画面の動きを口で説明した・・・。懐かしい記憶・・・。

そんな「逃亡者」の ナレーションが聞こえて来るかのような、憶測が憶測を呼ぶ展開を見せていた「六弦的魔力戦」も、もう連載は何回目になるのだろうか・・・。

前回出品者から届いた、精神的破綻ともとれる意味が分かり辛いメールに対し、倉庫 番は沈黙を保っていた。あえて出品者へ苦情や反論の追撃メールを送らなかった。本来ならすぐに来るはずのメールが、1週間近くも届かないのを出品者は不気味に思ったのだろうか・・・。

10月13日朝。出品者からさらにメールが届いた。

「おはようございます。後、12万で全額揃います。すみません。
  なんとかめどが立ちそうです。今週は発送できます。お待たせしてすみません」

出品者は倉庫 番に対して、再び危機感を持ったのだろうか?それとも単なる、いつもの引き延ばしの言い訳なのだろうか?ひょっとして、倉庫 番が示していた「ある警告的サイン」に気が付いたのだろうか?警告的サインは、それに当事者が気付かなければ意味が無い。倉庫 番は分かりやすく示していたはずだったが・・・。すでに「六弦的魔力戦」アクセス者の中には、それに気付いている者も少なくなかった・・・。

警告的サインは「パスワード」にあった。前回のパスワードは、出品者が使っていたオークションIDの一部だった。倉庫 番が恥を曝しながら「六弦的魔力戦」を書き続けている意味はどこにあるのか?それを出品者が気付き始めたようだった。「六弦的魔力戦」は出品者に対する警告の書でもあった。出品者は自分が使っていたIDの一部分がパスワードとして使われたことで、倉庫番が反撃に出始めたのを敏感に察知したと思われた。

そもそも「六弦的魔力戦」は倉庫 番がある時から「出品者に読ませる!」為に書き続けていたものだった。出品者はインターネットを利用している。「六弦的魔力戦」を目にしないはずは無い。そこで倉庫 番は、様々な情報を意図的に流し始めたのだった。読ませる事でプレッシャーを与え続けているはずだった。

言外の威圧が出品者へボディーブローのように効き始めているはずだった・・・。毎回のパスワード出題は、出品者への揺さぶりでもあった。そしてついに、倉庫 番は出品者への反撃のメッセージとして、パスワードそのものに意味を持たせたのだった・・・。。

その日、倉庫 番は出品者をブチ込む為の「精神的助走」を開始した・・・。ターゲットは落札1年目の日か?

10月17日午後、出品者からメールが届いた。

「こんにちは。経過報告です。残り80000円まできました。お待たせしてすみません」

今回は文脈に破綻は無いが・・・出品者は、倉庫 番が続けている無反応が気になるようだ。今週中の発送と言っていた割りには、まだ8万円残っているのか。その言葉すら信じられない。明日までに8万円を支払う事は不可能だろう。やはり約束は今回も反故にされた・・・。これもまた、引き延ばしの為のメールでしか無い。倉庫 番はそう判断していた。

さらに、もう一つの事実にも倉庫 番は気付いていた。「嘘八百」の言葉通り、人は嘘をつくとき不思議なことに数字には8を使いたがる傾向が有る。出品者も見事にそれを繰り返していた。今まで、何度となく「あと8万円で決着する!」と言って来た事実がある。出品者本人はその事に気付いていないのか・・・。その時、倉庫 番は出品者に対し哀れみさえ感じるようになっていた・・・。愚かだ・・・。

出品者か?倉庫 番か?愚かなのはどちらなのだろうか・・・。

その夜、倉庫 番は愚かついでにオークションを眺めてみた。そもそも、このトラブルは、このオークションが原因だった。倉庫 番は、D-45が事件化の様相を示し始めても、オークションを止める事はなかった。いくつものギターや、マジック用品を落札し続けていた。

そして・・・その夜もまた、倉庫 番は出品ギターでめぼしいものを見つけ出していた。PAUL REED SMITH CUSTOM 22 QUILT。バードインレイ付、カラーはホエール・ブルー。均整のとれた太いキルト杢目が美しいギターだった。倉庫 番がずっと探していたギターだった。

オークション締め切りは18日22時16分。オークション開始価格はギリギリ許せるものだった。その時点で、まだ一人も入札していなかった。このままの価格で進めば良いのだが・・・「たぶんこのギターなら締め切りまぎわに入札合戦が始まるだろう」倉庫 番はそう予測していた。

翌日、10月18日22時。倉庫番は確認の為、オークションの様子を覗いてみた。その時点でもまだ PAUL REED SMITH CUSTOM 22 QUILT に入札はなかった。どうする・・・。締め切り10分前になった。だが、誰一人入札してこない・・・。倉庫 番は取りあえず、オークション開始価格で入札してみた。もし2人目が追い掛けて来て入札すれば、その時点ですぐに諦める事にすればよい。この金額以上に深追いする気は全く無かった・・・。

やがて22時16分が過ぎた・・・。ブラウザをリロード・・・。「 おめでとうございます! 落札しました」の表示が目の前に出現した・・・。あっさり PRS CUSTOM 22 QUILT は倉庫 番の落札となった。又しても弾かれないギターが増えるのか・・・。その夜、倉庫 番は自分の愚かさが、さらに加速の傾向を示し始めていると感じていた・・・。


PAUL REED SMITH CUSTOM 22 QUILT



*このストーリーは、現実をモチーフにしたフィクションであり、
 登場した個人名、団体名、地名、商品名等は架空のモノです。
 ひょっとして実在するかも知れませんが・・・!(なんだよそれ?)



本日の結論
もう、なんだかなあ・・・。通常六弦ネタと魔力戦ネタが入り混じってきたなあ・・・。

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