六弦的魔力搬

2003年09月22日 そして、決着の日は間近なのか?


この幻を追い続け28年目。

終着点に向いつつある

「D-45事件」は「搬入編」に到達した!「搬入」とはどのような意味なのか?

出品者は何を考えているのか?何を企んでいるのか?まき散らされた数々の言葉の裏側に潜む影はなんだ・・・。今日も倉庫 番(くらこつがい)は推理を続けていた。さらに今では、事件を推理する事が彼にとってホビー化していた・・・。

21世紀初頭、D-45を追い掛けWEBの奥に潜む「邪悪」と戦い続ける男の、10か月に及んでいる推理ドラマの今日である。その全貌を見よ!

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(ホント〜にもうこれっきりにしてほしい?)〜〜〜♪

私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!搬入編」

司会者 前回に引き続き!
本日もこのシリーズでお馴染み、レギュラー登録会員で
六弦好きの皆様にお集りいただきました!

いよいよ決着の瞬間が近いようです!ここまで来た感想はどうですか。
00035 橋本 そうですねえ、D-45は手に入れたら一生もんっすよね!
私事ですが、最近新築に引っ越しまして、家も一生もんスよね!
司会者 いやいや!それは嫌になる程何度もお聞きましたが・・・。
00035 橋本 又しても失礼しました!
これまで総べてがフィクションでした!なんつったら怒りますからね!
00140 山本 もうすっかり飽きてしまいまして、
連載が終わるんならなんでもいいです!
00175 カルロス はいはい!とっとと決着を見せて下さい!
00137 荒井 是非D-45を弾き倒したいんですが・・・弾き倒せますよね?
00135 万歳青年 すみません・・・D-45ってなんですか?
司会者 ここまで耐え続けて来た倉庫 番は、
さらに過酷な状況に怒りを露にします。
D-45に近付こうとした男のさらなる戦いをしっかり御覧下さい。





8月18日早朝、出品者からメールが届いた。木曜日に納品すると書いてあった。何故そうなるのか、理由が書いてあった。ギターを取り置きしているショップの店長も知っていると主張していた。金策の為の別商品を、そのショップに大量に持ち込んでいると書いてあった。物納を始めたと主張していたのだ。倉庫 番(くらこつがい)は、メールの文面を見つめ冷ややかに笑っていた。「この出品者の言葉には誠意がない。なんと主張しようが、もう私に意味を成す言葉は何もない。D-45の現物が手元に届かない限り、彼の言葉は意味を持たない・・・」

倉庫 番はすでに、人間不信に陥っていた。たかがギター1本の為に、これほどまで長期間に渡り、愚弄されるとは思っていなかった。そろそろ反撃の狼煙を上げるべきか・・・。だが、何をもって「復讐の導火線」に火を着けるのか?8月22日になれば、落札後丸9か月となる。この9か月目の日を「発火点」にするか?今まで幾度となく揺らめいていた黒い炎は、倉庫 番の中で再び大きく膨れ上がっていった・・・。

8月21日朝。先日のメールに書いてあった、約束の木曜日の朝が来た。当然と言うべきか、納品に関する連絡は届いていなかった。再び反故にされた。予想していた事態だ。意外にも倉庫 番の感情は何一つ動かなかった。冷静だった。だが、一つだけ出品者に対して釘を刺して置く必要がある。「ショップの店長に状況を問い合わせし、出品者が知らせて来ている状況と食い違っていれば、9か月目の8月22日をもって反撃に転じる」旨のメールを送った。

昼になり、ショップの店長と電話で連絡を取った。

「確かに、先週から沢山の商品を搬入されています。
 もうそろそろ金額的にはD-45の分に達します。
  残りは今週中でしょう。●●さんも今週中にはD-45を発送したいと言ってますから!」


この店長の言葉を信じるのか?その電話の直後、出品者からメールが届いた。

「こんにちは 状況の説明です。先週より大量の商品をショップに持ち込んでいます。
  今週も最後の商品の到着を待っています。明後日頃にこちらに届きますので、
  それを換金しましてD-45に割り当てる計画です。店長とも相談の上で行なっています。
  一連の商品の持込は、D-45の 件だと、2人共認識しています。
  すみませんが、一両日で解決の手はずです。
  後少しの金額まで達していますのでよろしくお願いします」


二人の話はリンクしていた。二人が組んでいるのであれば当たり前の口裏合わせだが・・・。

しかしこの時、倉庫番には一つの確信があった。それは店長の声だった。今まで何度となく電話でやり取りして来たが、今までに比べ、格段に声が明るかった。高額商品が取り置きされたまま半年以上も引き取られなければ、ショップの売上げに影響する。店長にとっても頭痛の種であったはずだ。その解決が近いと知った今、非常に明るい表情を持った声となっていたのだ。それとも・・・演技か・・・。

もうしばらく待ってみるか・・・。倉庫 番は再び沈黙の世界へ戻って行った。

8月25日のメール
「おはようございます。何度もすみません。本日より3日以内に解決できそうです。色々条件も揃いまして何とかさせていただきます。発送できましたら確認できるよう連絡します」

このメールに対し、倉庫 番はふと「一部返金」の件について確認したくなった。出品者は一体いくら返金すると考えているのか?その金額によっては、待ちのスタンスも変わって来る。問い合わせのメールを送った。

8月26日のメール
「こんにちは。一割を考えています。昨日より、こちらからの持ち込みの買取の品物を店長と相談の上、D-45の解決までは全てD-45に振り分けていますので何とかできます。すみません」

意味は理解できた。しかし、一割と言う申し出も、この状況では信じられなかった。他のすべての発言が今まで信用できなかった経緯がある。もし、これが本当であればその金額は出品者にとっても大きい金額のはず。ギリギリのところで出品者もあがいていると感じられた・・・。納品をさらに引き延ばす為の「戯れ言」に思われた。8月28日午後になり、倉庫 番はショップの店長に電話を入れた。出品者の「持ち込み状況」の確認だった。

「確かに持ち込まれていますが、まだ全額には足りません。金額がD-45に達するまで、持ち込み商品を換金をせずに預かり続けています。毎週のよに『今週で全額にする!』と言ってますが、なかなか実現せずに、当方でも困っているんですよ!早く送ってあげるようにと、当方からも言っているのですが・・・どうもすみません!」

と店長は証言した。店長が謝る筋の話ではない。だが、少しは進展しているようだ。

8月31日のメール
「おはようございます。毎日持ち込んでいますので、遅れてはいますが今までとは違い、確実に解決に向かっています。今やってることが最善の方法と確信していますので、よろしくお願いします」

「今までとは違い」の表現に苦笑するしかない倉庫 番だった。あれ程やり取りを交わし、今まで約束して来た様々な事は何だったんだ?この瞬間、ただ笑うだけしか出来なかった。「だが・・・全額揃うのはいつなのだ?」寒い夏休みシーズンは終わった。今度の期限は何日にする気だ?聞いたところであまり意味は無いが、相手にプレッシャーをかける必要がある。再びメール納品予定日を知らせるようにメールを送った。

9月2日のメール
「おはようございます。いつも遅れると思われるでしょうが、今週の日曜日には、完結の確信取れていますので、よろしくお願いします。今月はショップも決算棚卸ですので、店長も協力的に対応してくれています」

棚卸か・・・これも半年前に使われた引き延ばしのテクニックだ。「確信取れています」とはどのような意味だろうか?日本語になっていない。通常は「確信する」「確認が取れている」のどちらかだろう・・・。日々笑いのネタも増え続けていた。そして、その日曜日に納品される事は無かった。9か月以上も繰り返されている、いつも通りだった。

9月9日午後、店長にその後の状況を聞いてみた。

「●●さんは時々持ち込まれていますよ、でもトータルではまだ全体の半分にも達していませんね。本人が現金をどれだけ持っているのかは分からないので、いつ頃完了出来るかは、当方では判断できません。今日も自宅に商品を引き取りに行きますが、どれだけあるのか分かりませんし」

この証言の内容は、8月21日にあった店長の「もうそろそろ金額的にはD-45の分に達します」との発言とかなり食い違っていた・・・。あの日、店長はなぜそのような発言をしたのだろうか?店長もやはり結託しているのか?今回の内容は事態が大きく後退していると感じられた。再び何かが起こっている・・・。

9月9日夜、出品者からメールが届いた。

「こんばんは。本日は4台持ち込みました。明日4台持ち込みます。目標は週末です。本当にすみません。いま少しで解決できます」

さらに9月10日朝にも、出品者からメールが届いた。

「おはようございます。本日も持ち込みます。もうすぐ現金とあわせて完了させます。ほんとにすみません。これで一生懸命やっていますが、恥ずかしい限りです」


聞き飽きた・・・。だが、倉庫 番にはある発見があった。店長に連絡する度にその内容とシンクロするように、出品者からのメールが届いている。これは、店長が倉庫番からの電話の内容と、どのように返事をしたのかを出品者に伝えていると思われた。理想的展開となって来た。グチを店長に話せば、すぐに出品者に伝わる事となる。この先、再び解決が見えなくなってくれば、その時はまったく別の手を使って出品者を追い込む事ができる可能性が出て来た。

直接、出品者に警告を発するのでは無く、店長に対しなんらかの警告を行なえば、その方が出品者に取って「危険感」が増す。たとえば「●月●日までに納品されなければ、●●を告訴しようと考えています。その時は店長も警察からかなり詳しい事情聴取をされるでしょうが、是非御協力下さい!」と伝えたとしよう。店長はどのような反応を示すだろうか?
 
警察沙汰に拘わりたく無い店長は出品者に対し、倉庫 番の情報を伝えた後に「私は巻き込まれたく無い!早く何とかしろ!」と激しく要求するはずである。倉庫 番と店長の両面攻めは、さらに出品者を追い込む事になるだろう。見物である・・・。久々に黒い炎が揺らめいていた。

その後も出品者からのメールは続いた。

「おはようございます。
 予定のとおりにいきませんでしたが、後一回持ち込んで、残りは清算して送ります。すみません」

そのメールに対し、嫌みのごとく冷静に問い合わせをする倉庫 番であった。

「次回持ち込まれるのはいつですか? そして、どのような形で1割を返金されるのですか?」

「おはようございます。週末に持ち込めます。返金は楽器に同封します。いま少しお願いします」

この言葉通りにスムーズに運ぶとは思わないが、確実に終着点に向いつつあると倉庫 番は感じた・・・。だが、それは感じただけであって、現実の進行とシンクロしてはいなかった。もちろん、この週末も約束が守られる事はなかった・・・。

9月22日。この日で落札してから丸10か月が経過した。この事件の決着方法は二つしかない。一つは「D-45納品」もう一つは「出品者を告訴」である。だらだらと際限なく延期し続けられるまま付き合うのか、それともこのあたりで無理矢理決着へと持ち込むのか?10か月目の本日がその判断をするのには相応しい気がすると倉庫 番は考えた。

倉庫 番(くらこつがい)は、午後になりショップ店長へその後の経過がどうなっているのか問い合わせの電話をしてみた。

「●●さんは今日の午前中もいろんな品を持ち込まれました!
 今日中には全額清算できると言ってましたよ! 」

店長は出品者の言葉を信じているようだったが、倉庫 番は今までの経緯からこれを信じる事は出来なかった。「いろんな品」とは何だろうか?出品者は、手当りしだい手持ちの品を換金し始めたと言うのか?今日が10か月目の日だと気付き、倉庫 番がショップに電話する事を見越して、稚拙なデモンストレーション的動きをして見せたのか?又しても、出品者の吐き気を催す程のえげつない引き延ばし作戦が垣間見えて来た・・・。

さらにこの1か月、出品者の動きには大きな疑問が横たわっていた。金が無いはずの出品者は、一体どこから換金出来る程の大量の商品を調達して来ているのだ?仕入れに使える金が有れば、それで清算はできるはずだが・・・。誰が商品を提供しているのだ?それとも出品者は不正に手を出しているのか?さらに謎が謎を呼び始めた・・・。












本日の結論
いつ決着の日は来るだろうか?私にも分からないのだ〜!

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