六弦的魔力寸

2003年01月06日 ついに決着の日くるのか〜〜〜!


この幻を追い続け27年。

「猜疑心はさらに深く暗く」

なかなか最終回に突入しない・・・そこで「寸前編」に突入!

D-45が届かなければ年が越せない・・・。2002年ももう残りはわずかになっていた。冬休みに突入した倉庫 番(くらこ つがい)は出品者に贈った「病気見舞」に思いを馳せていた。そこに込められた意志は伝わるのか?それとも無駄な行為だったのか?いずれそれが評価される日がくるのだろうか・・・。

寒気はさらに厳しくなっていたが、倉庫 番(くらこ つがい)の心は必ずしも寒く震えてはいなかった。まだ希望は残されていた・・・。信じるんだ・・・。届く日を待つんだ・・・。

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(・・・・・・)〜〜〜♪

私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!寸前編」

2002年12月28日朝。お礼のメールが出品者から届いた。

おはようございます。 先ほどお見舞いが届きました。
本当にありがとうございます。 年内に間違いなく届きます。
明日、発送の予定が立ちました。 本当に信じていただきありがとうございます。


意志は伝わったのだ。完結する日が近い事をさらに確信した。だが、そのメールに書かれた「間違いなく」という文字に何となく「不信感」があった。年内に届かない予感があった。何故だろうか?届かない事を望んでいるのだろうか?倉庫 番はこの時、微妙な自分の心理のネジレに気付いてはいなかった。D-45が届かない事を無意識に望み始めていた・・・。

2002年12月31日朝。ギターは届かずに、再びメールが届いた。予感は当たっていた。

おはようございます 少しずれてしまいました。
正月到着します。こまめに状況連絡します。


2003年01月01日朝。年が明けて、すぐにメールが届いた。

おめでとうございます。もうすぐ発送します。
言い訳の限界ですので。感謝してやみません。

出品者から届くメール間隔が狭まって来た。これは何を意味するのだろうか?出品者の体力が明らかに回復しているように思えた。「言い訳の限界ですので」とあるのは、これまでのやり取りが言い訳だと自覚していると言う事か。「言い訳の限界ですので」という言い訳なのか?笑えた。待つんだ。待つんだ・・・。届かない事を望みながら、同時に届く事も望んでいる心理的矛盾は倉庫 番の中で今日も続いていた。

2003年01月03日朝。雪がうっすら積もる寒い朝となった。又してもメールが届いた。

旧年中は大変御迷惑をかけまして、お許しください。
早速ですが発送の件で連絡差し上げました。
当方の諸事情等で遅れてしまいましてお詫びします。
本日遅くなりましても発送完了させていただきますので、よろしくお願いします。

諸事情等とはなんだろうか?「等」の意味が理解できなかった。商品が存在するのになかなか発送完了できない理由とは何だろうか?発送完了したとの過去形の報告ではなかった。今まで散々裏切られて来た報告と同じ形だった・・・。言い訳の限界と言いながら、さらに「言い訳」がこのまま続くのか?そしてこの「発送完了」の文字を信じるのか?

発送完了するためには「発送伝票」を作成する必要がある。そこにはナンバーが書き込まれている。このナンバーを運送会社のWEBで検索すれば配送途中の状況が判明するシステムとなっている。発送完了と言う単語を使ったところで「発送伝票ナンバー」が明記されていなければ意味はない。今回のメールにもそれが欠けていた。まだメールの文面通りに信じるわけには行かなかった。

商品の存在を信じ、出品者を信じているのに届いたばかりのEメールは信じる事ができない。倉庫 番の精神状態は矛盾に満ちた。これでもまだ信じ続けろと言うのか?ふと「オークション保証保険」の存在を思い出した。保険が適用されるスケジュールは、振り込み後30日までに取り引き成立しなかった場合オークションの窓口に報告をし、さらに相手と交渉を15日続行しそれでも解決しなかったら「被害届」を警察に出す。オークション主催側はトラブルが起きても警察の要請がない限り動く事はない。つまり、振り込み後45日経っても取り引きが成立しなければ、警察の要請でオークション側は保険会社と共に動きだすのだ。

最近「インターネットの詐欺被害届」は警察もネットで受け付けるようになった。警視庁のWEBにはその受付ページがある。そこにはハイテク捜査隊が待ち構えていて、即座に調査開始されるシステムとなっている。倉庫 番はそのページの「被害届」に書き込めば警察に出向くより明らかに対応が早いと聞いていた。

1月4日午後になり、倉庫 番は出品者に「3日に発送完了したのなら発送伝票ナンバーを知らせるように」とメールを送った。5日朝、出品者から返事が来た。

正月そうそう床に伏せてしまいまして
御迷惑をおかけしましたことを深くお詫びします。
何とか動けるようになりましてこれから対応させていただきます。
勝手しましてすみませんでした。
ヤマト1643-4283-XXXX 明日検索できます。
どうしても動くことが出来ませんでした。


いよいよ「発送伝票ナンバー」の通知があった。これなら確実か?だが、猜疑心は倉庫 番を蝕んでいた。このわずかな文面から別の情報を引き出そうとしていた。1か月程前の出品者のメールの中に「ヤマト」では高額なギターの保険扱い発送は包装のトラブルで上手く受け付けてくれず、その後交渉の結果「福山通運」が引き受けてくれる事になったと書かれていた。目の前のメールには「ヤマト」と書かれていた。これをどう理解すれば良いのか?あれは単なる言い訳に過ぎなかったと忘れれば良いのか?

1月5日朝にこのようなメールが届いた事は、重要な意味を持っていた。これは出品者の計算なのか?しかし、そこまで計算して発送を遅らせていったい何をしようとしているのか?出品者の裏で計算されている動きが存在するのか?これまで又してもブラフなのか?ここまで到達してもまだそれをくり返すのか・・・。猜疑心はさらに深く暗く倉庫 番を侵食し始めていた。

♪〜〜〜エンディング・テーマ〜〜〜♪

倉庫 番がD-45の代金を振り込んだのは2002年11月22日朝だった。その日から45日目は2003年1月6日となる。この日が過ぎれば、倉庫番が「被害届」を出しても出品者は文句が言えなくなる。Xデイは1月6日。その日はもう間近に迫っていた。

♪〜〜〜予告・テーマ〜〜〜♪

ヤマト便の配送能力では1月6日到着予定だが・・・。出品者は本当に発送したのか!45日間の戦いは終わりを告げる事ができるのか!(ホントに完結するのかよ?)



本日の結論
そろそろホント〜に「待ち」に飽きて来た〜!

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