六弦的魔力限

2002年12月18日 そろそろ限界なんだから〜〜〜!


この幻を追い続け27年。

「管理能力不足が致命的だと考えられた」

さらに限界編へ突入! -----------

腹が減り過ぎると食欲は減退する。待ち過ぎる時の流れは、人の心を蝕んでいく。とにかく最後までとことん付き合って、今回の事態を見届けるつもりであった気力さえ減退し始めた。「そろそろ戦線離脱するか?」体力の劣化は精神力の劣化も伴ってしまった。これは危険な徴候だった。「これはあなた一人の戦いでは無くなっているのです。すでに、六弦系登録会員全員の問題になっているのです。最後まで立派に戦い抜いてください!」そう自分に語りかけた。倉庫 番(くらこ つがい)はガケップチで踏み止まった気がした。

♪〜〜〜風の中のす〜ばる〜〜〜(もうええっちゅうの〜!)〜〜〜♪

私家版

プロジェクト
HEX(ヘックス)
「D-45を追え!限界編」

12月17日は前日までの寒波が消え、温かな朝となった。昨日から頭痛と軽い発熱でやや体調を崩した倉庫 番(くらこつがい)は用心の為休暇をとって、一日自宅で安静にする事にした・・・。D-45は今日届くのか?昨夜、出品者に出しておいた「発送ナンバーを知らせろ」とのメールへの返事をチェックするため、Macのスイッチを入れた。

倉庫 番はこのところ10日以上も右腕がピリピリと痛んでいた。痛みのある箇所を観察すると指の動きに連れて筋肉が動いていた。キーボード打ち過ぎによる腱鞘炎か・・・。朝からメールへの返信を出す度に重い痛みは増して行った。そのうちメールの返信も辛くなり、電話での返事に切り替えた。倉庫 番はこの日、それ以上キーボードを打つことを断念した。(でも書いてるじゃね〜かよ!)

チェックした着信メールリストには、又しても出品者からのメールが届いていた。

2002/12/17/08:06
「おはようございます。
  楽器屋に梱包ほか任せましたので、本日問い合わせします。
  必ず届きますので、少しお待ちください」


このメールが意味するものは、なんだろうか・・・。梱包および発送は他人任せなので、すぐには分からないと言い訳しているのか。居直りを感じる一文だった。だが「必ず届きますので」の一文が出品者の焦りを感じさせていた。そして、微妙な文体の変化がそこにはあった。倉庫 番がここで爆発すれば、痛手を被るのは出品者自身だった。そこには出品者の怯えが見えていた。これで完璧に倉庫 番は優位に立ったのを確信した。

出品者の理由がなんであれ、決着させる。きっちり決着させる。その想いだけが今日の倉庫 番を支えていた。だが、これほどまでに度々発言を翻し、紆余曲折させていくには相当な精神的体力がいるはずだ。むしろ「見事」と云うべき展開かも知れない。出品者を動かしているものはなんだろうか?そこには深い闇が存在するのか?

倉庫 番は今までの情報を再度検証し直してみた。出品者のスタンスに立ち時間軸に沿って箇条書きにしてみることにした。するとそこには意外にも全く別の出品者人物像が浮かび上がって来た。解釈と視点を少し変えたことで見えてくる違いがこれほどまでにあるのか?倉庫 番は驚いた。

11月某日 金に困った友人からD-45の代理出品を頼まれた。
11月20日 友人が金策を急いでいたので手許に商品が届かないままオークションに出品。
11月22日

2日後、オークションは倉庫 番に無事に落札された。
この日、すぐにD-45が友人から届けられると思っていたので、
落札者には5日後までに届ける事ができると考えていた。

11月28日 約束の落札後5日が過ぎたが、D-45が手許に届かなかったと、
倉庫 番から督促が来た。焦る。早くD-45を渡すよう友人に催促した。
12月01日 さらに3日が過ぎたが、有人からD-45が手許に届かなかった。さらに焦る。
友人はオークションに対してド素人だった。
時間が持つ意味を把握していなかった。困惑した。
12月05日 ようやくD-45が手許に届けられた。
すぐに楽器梱包のプロである楽器屋に梱包と発送の手配を依頼した。
これで無事に発送できたと信じた。ヤマト便で7日までに届くはずだった。
12月08日 倉庫 番からの問い合わせで、D-45が届いていないだけではなく、
発送すらされていない事実を知る。焦りまくる。
楽器屋に確認。ヤマト便から梱包をやり直すようにと拒否された事を知った。
高額の楽器の為、保険対応ヤマト便の厳しい要求だった。
それを知らなかったのは楽器屋との連絡ミス。再度手配方法を考え直す。
12月11日 突然、倉庫 番の住む近くへの出張が決まった。手持ちで届ける決意をする。
12月12日 電話で協議の結果、12月16日夕方に溝の口駅で受け渡しを承諾する。
12月14日 16日夕方の手渡し時間が守れなくなる事態が発生。焦る。
急遽、運送屋を探した。ようやく福山運輸が引き受けてくれる事になった。
12月15日

再び、楽器屋にD-45を預け、梱包と発送を依託した。
これで早ければ16日。遅くとも17日には倉庫 番に届けられると安心した。

12月16日 倉庫番から再び、まだD-45が届いていない事と、
発送ナンバーを知らせろとのメールに慌てる。
12月17日 「必ず届きますので、少しお待ち下さい」のメールを送りつつ
楽器屋と連絡を取り詳細の確認をした。

ここから浮かび上がるのは、出品者の愚かさだった。まず、商品を確認し受け取ってからオークション出品すれば、問題なかったはずだ。さらに、配送業者の選択。これほどの高額楽器を輸送するにはそれなりの保険をかけた対応が要求されるのは常識だ。さらにお客に対する対応が不親切きわまりない。

出品者は「小心者で、事態の対応に右往左往し慌てふためく商売下手のおっさん」と判断できた。そもそも、他人に配送を依頼してそれを確認しない事なぞあり得ない。対処が後手後手に回ってしまい、商売人の常識はあまり持ち合わせていないが、詐欺ができるような根性はないと判断できた。さらに、時間に対する管理能力不足が致命的だと考えられた。

もうしばらく待つか・・・。カウントダウンは進んでいた。残り4日になっていた。

12月18日朝。又しても出品者からメールが届いていた。

「 おはようございます。ここまでくれば本当のことをお伝えします。
現在、本人は高血圧と風邪で寝込んでいます。 伝言を伝えて返信していますが 週末までに届くことは間違いないので、お願いしますと平身低頭で謝っていました。真に高価な品物で大変御迷惑を掛けますが間違いなく品物もありましたし発送も楽器屋に依頼したようです。到着までよろしくお願いします。●●● 代筆 娘になります」

新たなる展開が始まった。
これが計算によるものなら、大笑いの展開だ。微妙な文体の変化は代筆によるものだったのか?倉庫 番は12月13日に出品者と電話で話した経緯があった。出品者は手渡しで届けるとまで宣言していた。それなのに今さらこれか? ネタになる・・・大いなるネタになる・・・。倉庫 番はメールの内容に呆れかえると共に、黒いうすら笑いを浮かべている自分自身に恐怖感を覚えていた。カウントダウン続行。タイムリミットまで残り3日となった。

♪〜〜〜エンディング・テーマ〜〜〜♪

果てしない精神的持久戦は終わる日が来るのか・・・。運命のカウントダウン最終日12月21日。それは倉庫 番の結婚記念日でもある・・・。その日が間もなくやってくる。イルミネーションに彩られた街並のクリスマス色は、今日もその色を濃くしていった・・・。倉庫 番は出品者に対し「タイムリミットまで残り3日」との通告メールを送りつけた。

♪〜〜〜予告・テーマ〜〜〜♪

迫る期限!進むカウントダウン!事故か?詐欺か?いよいよ最終章を迎えられるのか?



本日の結論
娘のメールにゃあ驚いたね!

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